スイハニングレッスン@島田 | |
毎年3月のお彼岸頃、静岡県島田市で行っている百人規模のスイハニングが今年はキャンセルになってしましった。原因は新型コロナウイルス感染予防のためのイベント開催自粛のためである。(参加予定されていた皆様、来年また元気にスイハニングしましょうね) 偶然同じ島田市で古い民家を別荘のようにして利用している知人から、釜戸でご飯炊きを指南してほしいと依頼され個人レッスンに行ってきた。現場は静岡県島田市身成、いわゆる川根茶と称される茶産地に位置した茶畑に囲まれた集落にその民家はった。その家の厨房にはタイル化粧張りモルタル造二口の釜戸があった。それは旧家でよく見るような特注の大規模なものでなく、昔はよく萬屋(今でいうホームセンター的な品揃えの店)の店頭で売っていたような量産品で昭和の時代には時々見かけたものだった。釜戸の横には、知人がどこかの古道具屋で手に入れたらしい羽釜がぽつりと置かれていて我流で何度か挑戦したらしいことが釜底の焦げ跡から察せられた。 しっかりと(2時間以上)浸漬した「山形おきたま歌丸雪若丸」と「静岡森町堀内米にこまる」を、それぞれ一升五合ほど用意し、水を切って浸漬米の重さ計る。その重さの90%の重さの水を計り、羽釜の中に米とその水を入れ準備完了。焚き付け用に杉の葉を使うつもりがうっかり忘れたので新聞紙を使うことにした。どんな調理も共通と思うが、木質燃料&羽釜によるスイハニングは下準備がとても重要だ。とくに燃料の薪は鉈で最低でも3サイズくらい(極細、細、やや細)に仕立てておくと火のコントロールが俄然容易になる。というかこれら下準備でスイハニングの70%は終わっていると言ってもいい。残り30%が点火以降の熱管理となるが、これはお馴染みのこの言い伝え(以下)とおりに行っていく。所要時間はたった30分、その中でも沸騰到達までの約10分間はスイハニストにとって、どんな飯を描くかを創造する肝の時間となる。ことに沸騰直前の温度管理に集中している時、傍らに「釜戸の神さま」を感じる幸せな一瞬が訪れる。 はじめチョロチョロ 釜の中の水がなくなると釜内は100度を越え釜肌に触れている米はブツブツと言い始める。火はおき火にし蒸し状態に入りじっくりと温度を下げていく、下げすぎたと感じたらワラを一握り程度の燃料を釜戸へ放り込む。15分の蒸し時間は短いようで長い。長い蒸し時間を終えたら、すぐに蓋を開けご飯をほぐしながら空気に触れさせる。その瞬間に表面がコートされキラキラと輝きはじめる。こうやって生まれた飯は、なにもせず、すぐにほおばりたい。プレーンな味わいと何よりもその食感をダイレクトに感じられるからだ。 そんな儀式のあとに、塩おむすびを作ることにした。塩味が米が持つ味わいの輪郭を引き立たせてくれる。いくつおむすびを作ったのだろうか?知人とその仲間たちは作るそばからあっという間に平らげていった。 |
そろそろ創業100年なのか? | |
アンコメの前身は大正年間に静岡市内浅間町で専業の米屋でなく兄弟で営む商い一部として始まったようです。その後、昭和になった頃、二代目軍平が賎機山に登り眼下に見える安東で新たに店を出す決意したという。そして現在の地で「清水屋米店」を開店します。戦中戦後は安東地区の配給所「静岡米穀企業組合安東販売所」の名称となり昭和27年以降より「企業組合安東米店」とし現在に至るわけです。 休日に散歩がてらその場所を久々に歩いてみた。大岩の天徳院から登り、尾根伝いに賎機山城址~賤機山公園山頂~浅間神社を約2時間ほど祖父軍平のことを考えながら歩く。歩きながら、もしかすると大正年間、浅間町で商いをしていた頃を入れれば「そろそろ100年近く商売しているんじゃないのか?」と思ったのだ。 大正、昭和、平成、そして令和、時代は変われど、ここから見える景色は軍平が見たそれとさほど変わらない気がした。 画像上:図書館を左に見て通りを行けば右手にアンコメが見えてくる。 |
いのちのめぐりスイハニング11/9 参加者募集 | |
静岡市内で行われるアートイベントとしてすっかり定着した「めぐるりアート」この秋も10月22日から開催されます。その関連イベントとして今年も羽釜によるスイハニングをすることになりました。今回も彫刻家・木下琢朗(きした・たくろう)さんとのコラボで「いのちのめぐり スイハニング」と題してワークショップを行います。今回もまた近所の鎮守の森へ柴刈で燃料採取からスタート、火打石での火起をし、羽釜でスイハニング。私たち日本人が長年培ってきた米調理法「炊き干し法」を五感をフル稼働して体験していきます。ご興味ある方はふるってご参加ください。 日時:11/9(土) 10:00~14:00[雨天順延 翌日] 詳細&申込:054-245-1331、申し込みメール(安東米店) |
ごはんと家具 -番外編- コラボキャンペーン | |
静岡の木工家具屋マルミヤさんとは今年4月から、コラボブログをやってきました。 ブログの第0回~第2回までで、ご紹介した静岡県森町の堀内さんの減農薬米「にこまる」を5㎏以上お買い上げのお客様(希望者のみ)にマルミヤさんが作った木製の「小さなフクロウ」をプレゼントさせていただきます。 「小さなフクロウ」ご希望の方は、アンコメ通販サイトでご購入の場合は御意見欄に「ブログ見ました!」と一言ご記入下さい。お電話でご購入の場合にはお電話の際に一言「ブログ見ました!」とお声かけ下さい。また店頭でご購入の場合には、店頭スタッフにお声かけ下さい。キャンペーン期間は、7月いっぱいまでとさせていただきます。 |
藤枝おんぱく2019 コメトークⅣ【参加者募集】 | |
今年も「藤枝おんぱく」でやります!コメトークⅣ。 今年のテーマは、 気付けば今年で4回目。 日時:6月1日(土)15:00~18:00 <参加申込> |
ごはんと家具 -2回目- 玄米初心者(後編) | |
日常に何気なくある「お米(ごはん)」と「家具」についてアンコメ(安東米店)と 前回記事「1回目」はこちらをクリック 前編のつづき 玄米は、浸水浸漬(しんすいしんせき)時間 こんな事を言うとハードルが上がってしまいそうですが、 玄米のプチプチとした食感や米ぬかの香りは、好みも分かれるみたいです。 これは、もちろん正解です! でも、、、 白米に比べると消化し難く、胃が弱っていたり、病気の時には お米の種類や食べ方、 「玄米」に付け合わせにした などなど、 次回もまたご覧頂けたら嬉しいです。
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ごはんと家具 -2回目- 玄米初心者(前編) | |
日常に何気なくある「お米(ごはん)」と「家具」についてアンコメ(安東米店)と 今回は、静岡県森町産のお米「にこまる」の「玄米」と 前回は、同じ「にこまる」の「白米」でした。 アンコメは、お米を買う際に 使用したテーブルは、「CONTE:ダイニングテーブル(2本脚)」 ただ、人気がゆえに値上がりや良質なモノが減ってきているのも事実です。 マルミヤの太田も
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ごはん と 家具 -1回目-(後編) | |
日常に何気なくある「お米(ごはん)」と「家具」についてアンコメ(安東米店)と 長坂オススメ アンコメ:「塩は、お米の味をより引き立たせてくれて、なんだろう、、、味の輪郭がハッキリする感じかなぁ。」 「確かに、塩を付けた方がおいしく感じる。」 「今、お米とお茶だけで食べてるしね。」 夜も更け、第1回目の「ごはんと家具」は 次回も、ご覧頂けたら嬉しいです。 |
ごはん と 家具 -1回目-(前編) | |
日常に何気なくある「お米(ごはん)」と「家具」についてアンコメ(安東米店)と 今回は、静岡県森町産のお米「にこまる」 「にこまる」は「硬めのご飯が好き」と言う方にオススメのお米。 炊飯中。 「丸テーブルって、自然と真ん中に向かって話してる感じになるよね。」 マルミヤ:「実はこのテーブルの高さが65㎝と少し低めにしてあるけど、どんな感じがする?」 「姿勢が楽かな、リラックスする感じ。」 店内にもお米のいい香りが広がり…炊きあがった、ごはん。 |
ごはん と 家具 -はじめに- | |
突然ですが、「ごはん と 家具」と題したコラムを月1回(たぶん)ゆるやかに発信していければと思っています。いきなり、「ごはん と 家具」?っん? と思われるかもしれませんが、きっかけは・・・デザイン学校の同級だった2人(安東米店の山崎とマルミヤの平林)が、お互いの仕事の事を話す中で「ごはんと家具」って日常的に触れているのに、「意外と知らない事って多くない?」と言う何気ない会話からはじまりました。
育てるところから、アンコメです。 静岡市葵区安東にあり、創業90余年の米屋田んぼからお茶碗まで、生産者・お客様と日々関わっています。代表の長坂(写真中央)と山崎(写真右)がコラムに参加中。
帰りたくなる、家具づくり。 静岡市駿河区八幡にある、創業60年の家具屋、家具作りから空間づくりまで、そこで過ごす時間もお届けしています。代表の太田(写真上)と平林(写真下)がコラムに参加中。
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