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長谷の竈 製作記(最終回)

 

これは、2022年長野県伊那市長谷中尾集落にある再生された古民家につくったご飯炊き専用竈「長谷の竈」の製作記です。
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長谷の竈は2022年4月10日、ほぼ一年をかけ無事完成した。

「この竈は、まさに専門集団の総合力の賜物ですね・・・」

完成後、施主の出口さんが言ったとおり、それぞれでの分野の専門家(あるいは変人)の総力で生まれたようなものだった。ご飯炊き専用設計ゆえに火のコントロールも容易で、そこそこ訓練すればかなり質の高いスイハニングも可能なことはもちろん、古民家の土間に鎮座した姿は、企画デザインをした僕でさえ想像を超えるその存在感で、ずっと見ていても飽きない面白さもあり、様々な意味で手ごたえを感じる竈に仕上がった。

約一か月後の5月1日、農業法人wakka agriの新拠点、再生された古民家「the rice farm NAGANO HASE」のお披露目企画で竈開きのイベントが開かれた。このイベントでは、スイハニングワークショップが行われた。当日はあいにくのお天気にもかかわらず、延べ40人近い参加者が集まり、1チームを7~8人、午前午後で全4回、wakka agriが栽培している無農薬無肥料栽培(いわゆる自然栽培)のササシグレをスイハニングした。じつはこのササシグレ、生産されるすべてが輸出用のため、国内で販売されることがないため、今回食べられる機会を得て僕自身も楽しみにしていたのです。

「外硬内軟!」

どこの辞書にも載っていないスイハニストの独自の四文字熟語を毎回連呼する。それは、田んぼからお茶碗まで、つまり栽培から炊飯のすべて技術が、この漢字四文字の表すご飯の質感(食感)を求めるために磨かれてきたと僕は考えるからです。炊きあがったご飯は、4つのチームとも微妙に異なっていました。それは水加減、火加減、それぞれ異なるからです。それでもすべて目指すところの外硬内軟の美味しいご飯に炊きあがりました。毎回一升(約1.5キロ)スイハニングしたご飯は、一粒も残らず、むしろ足りないくらいの勢いで平らげられていったのがその証拠です。こうして、ここにしかない米を炊く、ここにしかない竈、「長谷の竈」は完成したのです。(おわり)


長谷の竈の製作にあたり、機会を与えていただいた株式会社WakkaJapanの出口さん、農業法人wakkaagriの細谷さんはじめスタッフ皆さん、関係者の皆さん、また製作チームで長坂の無理難題を実現すべく、すべての設計と製作管理全般を担ってくれた小谷さん、無茶なアイデアでもイメージどおり溶接&搬送してくれた松下さん、蛇紋岩の地質学的な意見と採取から石組みまでも担ってくれた田中さん、皆さんのおかげでどこにもない誰も見たことない「長谷の竈」が生まれたと確信しています。本当にありがとうございました!&おつかれさまでした!
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画像提供:the rice farm NAGANO HASE

2022年05月21日 [ 182hit ]
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