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御神火竈製作 3

 

伊豆高原にあるGAKUSHAで製作する竈(かまど)「御神火竈(ごじんかかまど)」の製作序盤での重要なパーツ、治具がほぼ完成した。ほぼというのには含みがある。それはこの制作にあたっている小谷氏からこんなメッセージが届いたことから始まる。

「今更なんですけど、大室山って火口部分、図面よりもかなり後ろにオフセットしてるんすね。いいや、頂上側の斜面を薪の投入口とした場合っすよGAKUSHAから見ても結構右側にオフセットしてますね。火口付近の傾斜もけっこうありますね・・・」

確かに添付された大室山3D画像は彼の指摘どおりなのだが、今回作ろうとしている御神火竈は大室山のジオラマではない。どうやらそのあたり数理的職人肌の小谷氏には伝わってなかったようだ。とはいえ、こういう思考あるいは流儀、いやいや癖みたいなのが私が彼に最も萌える部分でもあり、今回のプロジェクトでパートナーになった理由でもある。とはいえジオラマを作ることは私の製作意図にはない。そこで、まだしっかりと伝えていなかったこの竈に向き合う立ち位置や制作意図を説明するべく土砂降り中、小谷氏の元へ赴いた。
「たぶん小谷さんにとって最後まですっきりしないはずだよ。例えば治具に合わせて溶岩石を積んでいくわけだけど、その岩石を現場に運んでくる人たちが、どんな大きさや形の石を運んでくるかの計算はできないでしょ。つまり図面どおり(思いどおり)にはならない可能性がかなり高い。実はそれを作品の余白として考えているわけだけど、それを良しとしない小谷さんの拘りもじつは計算していて、それらせめぎ合い、言葉を変えれば即興性でモノづくりすることも、この竈の面白さだと考えているんだよね」

数理的で几帳面な職人気質さと情緒的かつ観念的よい意味でいい加減さ、相容れなさそうな双方が紡ぎ出す造形や如何に?いよいよ現場仕事の夏がやってくる。
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このレポートはGAKUSHA FBページより転載しました。

2020年08月01日 [ 259hit ]
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