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旅する羽釜 1

 

 

2013年7月8、9日、フランスのシャンパーニュ地方にある中世の古城、フェール城で行われた能フェスティバルに参加し、羽釜スイハニング(炊き)、おむすびをつくってきました。これはそのレポートです。

 
 
旅する羽釜 1
 
かつて羽釜はその小さな翼で大空を駆け世界を旅していた・・・。
羽釜の、そのあまりにも日本的なカタチを眺めるたびに、そんな物語りを夢想する。
 
 
 
炊飯器でない「ごはん炊き」、我々ESI(※1)が言うところのスイハニングをあちらこちらで日常的にするようになってから仲間の一人が冗談で言ったひと言がずっと頭の隅にあった。
 
羽釜を持って世界五大陸でスイハニング!
 
そして今年の2月、頭の隅にあったこの言葉が、ほんのわずかだけ輪郭を持った姿で僕の目の前に現れた。
 
Festival de No 「能フェスティバル」
 
フランスのシャンパーニュ地方にある中世の古城、フェール城で行われる能のイベント、その舞台を静岡出身の若手華道家、建築家の辻雄貴さんが作ることになった。2月のある日曜日、そのプロジェクトのために関係者が集められた。静岡市内足久保の竹でつくる能舞台、そのワクワクするような計画で竹の調達を依頼されたのがGroom静岡(※2)そのグループの代表である田中さんが召集されていた。じつはこの田中さん、ESIの隊員であった関係から彼が僕を呼んだのだ。
 
「隊長、フランスでスイハニングしましょ!」
 
冗談というか乗りだけで、辻さんが行うこのプロジェクトのプレゼンを聞いた。ところがプレゼンが終わる頃には、どうやらこのプロジェクトメンバーに入っているようだった。
 
その後、辻さんはプレイベントとして静岡市内で2回イベントが開き、僕はそれぞれに関わることになった。1回目は3月31日、2回目は6月7日(キャトルエピスで行われたイベントで100人分スイハニングした)2回目が無事終了してもフランスでスイハニングできるのか?できないのか?は、まったく曖昧なままだった。というかこのミッション、じつは当日を迎える日までアンオフィシャルなままだったのだが・・・。
 
ほとんど押しかけ状態、伊達と酔狂で飛行機に飛び乗ったのが7日、日曜日の夜10時。スーツケースには三升羽釜とお米8キロ、蓋が入らなかったので同行の田中隊員のスーツケースに託しての旅立ちとなった。翌8日現地時間3:30、シャルルド・ゴール空港に無事到着。こうしてスイハニング珍道中ははじまったのである。
 
つづく。
 
 
※1)ESI:エクストリーム・スイハニング・インターナショナル ごはん炊きを目的とするチーム
※2)Groom静岡:放棄竹林の伐採整備を行うボランティアグループ
 
 
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画像上:スーツケースに羽釜は入るが、蓋が入らな〜い!
画像下:早朝6:00パリ東駅、前線基地となるランスに向けて列車を待つ。
 
 
2013年07月20日 [ 6248hit ]
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