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梅雨時の天気晴れ

 

 

 

久々の田んぼ。
今日(6/28)は山へ登った帰り道に田んぼへ寄ってみた。
梅雨時期のわりに雨が少ないことをいいことに、ここのところ日曜は山歩きをしている。
今日は藤枝の山、通称「びく石」と呼ばれている石谷山を歩いた。
眺めのよい頂上付近から志太平野の東端は見えた。
田植えが終わり遠くから眺める田んぼは一面黄緑色だった。

 

梅雨入りしてすでに一ヶ月というのに静岡は雨が少ない。
松下曰く「おかげで仕事は順調、荒天だった4月の遅れを一気に解消した・・・」とのことだ。
むしろ少雨で取水制限でもあるかと思いきや、
さすが南アルプスを水源に持つだけのことはある、大井川用水は通常どおりとのこと。

6月18日にすべての田植えが終えたそうだから今日でちょうど10日。
終盤に植えた「にこまる」も、ちょうど根付き、その姿も落ち着いて見えた。
いっぽう最初に植えた「カミアカリ」はすでに茎数が10本ほどに分けつ(分かれる)するまでに生長していた。

 

田植えが終わり少し落ち着いた様子の松下であるが、やることはいくつかある。
畦草の草刈りや用水路の掃除、田植え道具の後始末・・・etc
田んぼの中については技術的に雑草はほぼ抑えているので除草作業らしい作業はないのだが、
その目を盗んで侵入してくるのが北中米生まれの帰化植物「キシュウススメノヒエ」、
ランナーといわれる蔓を伸ばして田んぼへ侵入してくる。
その素早さが、まるで新幹線を思わせることから、志太の農家は通称「新幹線」と呼ぶ。
(ちなみに東海道新幹線は志太平野のど真ん中を貫いて走っています)
見かけたら速攻で抜き取る。

 

それともうひとつ・・・
通称ジャンボタニシ、スクミリンゴガイの除去。
南米生まれのこの巻貝、そもそも食用として輸入されたそうなのだが、
いつの間にか養殖池から用水路、田んぼへと広がってしまった。
田植えしたばかりの稲を食べてしまうなどの被害もあるのだが、
松下は食害されることを前提にやや密植気味に田植えし、食害されてちょうどいいくらいの密度になるように田植えしている。
地域によってはジャンボタニシに除草をさせる農法もあるそうだから、付き合い方もだんだん分かってきている。
もっとも稲が生長してしまえば食害されることもないので、目につくと取るくらいの作業という感じである。

 

こんな風にして稲を見守る日々、じつはあっという間に過ぎて行く。
「7月末となれば出穂で9月半ばには稲刈りだ・・・」と松下。
畦で与太話するのもそういつまでも続くわけではない。
というわけで、今しかない田んぼの姿をじっくり味わった。

 

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画像上:ジャンボタニシを拾う、カミアカリの田んぼ
画像中:キシュウススメノヒエ、切れた節からまた根を出し繁殖する厄介な草
画像下:ランナーと呼ばれるキシュウススメノヒエの蔓。新幹線の異名はこの蔓だ。

 

 

2015年07月03日 [ 7595hit ]
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