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稲刈り中盤、ヒゲ面。

 

9月19日

 

去年の今頃も暑かった。
8月の猛暑に耐えようやく夜温が下がったが日中は相変わらずだった。
22年産は、いただき、あさひの夢、ヒノヒカリ。
そのどれもが疲れていたように見えた。
それでもちゃんと実っていた。稲の強かさを知った22年産だった。
23年産は、いただき、あさひの夢、にこまる、の3品種。
いよいよ稲刈りも中盤戦。
今のところ順調。活力に満ちたその姿。去年とは明らかに違う。

 

 

― ええ感じにいろんぬけてきたら〜。(色が抜けてきた)
― たいふうんが行ったら刈らっかと思ってる。(台風が行った後に刈ろうと思う)

 

 

あと1週間ほどでさらに輝きを増しそうな色具合。
ドンピシャで刈れそうなタイミング。安堵。

 

 

― ひがんばなん咲きはじめたな・・・

 

 

あさひの夢の田んぼ。栃山川沿い。背景に落葉広葉樹のあるいつもの場所。
毎年ここに彼岸花が咲く頃にあさひの夢は色がのってくる。
彼岸花の赤と抜けきれない稲の葉色がハレーションをおこす。
ドキドキするコントラスト。その時はもう少し先かな。

 

 

― ああ〜はじまったな〜。もったりとしてる・・・。

 

 

あさひの夢、にこまるの間に収穫予定の品種。
現代品種にない馬力ある稲。いつも憧れるその姿。この姿を見ると頭に浮かぶ楽曲がある。
バッハの無伴奏チェロ組曲第6番プレリュード。
6番には6つの曲がある。これはその序曲。
稲の登熟の最終過程のはじまり。
たくさんの期待と予感。それがもうすぐ目の前に現れそうなそんな瞬間。
できれば刻一刻と変化していく姿をずっと見ながら終曲ジーグまで聴きたいものだ。

 

 

― こんな稲を見たっけな・・・今年の夏、福島で。

 

 

じっとその姿を見ていたら松下が横にいた。
日焼けしたヒゲ面。
田植えと稲刈り時期はいつもヒゲ面。
会話はいつの間にか福島県会津喜多方市菅井さんの田んぼ
1枚3反の田んぼが4枚分。コンディションもすこぶる良く全部が完璧に揃っていた。品種はカミアカリ。
神々しいという言葉が口をついて出たことを思い出す。
あの稲は今頃どんな風だろうか?
風になびく目の前の稲を眺めながら菅井さんの田んぼを思った。
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画像上:分厚い松下の手といただき。毎年いい出来ばえの田。いただき田んぼは意外にもパチンコ屋の向かい。
画像中:稲を愛でる姿はいつもうれしいそう。松下である。
画像下:あさひの夢。眺めていて一番安心感のある田んぼである。

2011年度  )
2011年09月20日 [ 5885hit ]
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