気温22度

 娘は小学5年生、学年全員でバケツによる稲栽培するということで、先生から種籾の調達の依頼を受けた。聞けば、来週か再来週には種蒔をしたいとのこと。そこで田圃視察も兼ねて午前中、藤枝の松下の田圃へ走った。

 せっかく授業で栽培するのだからと、松下が栽培している品種の中から、子供たちが栽培し易いと思われる品種を2人で考えた。まあ考えたというより、僕ら2人の意見は相談する前からすでに一致していた。お互い口をついて出た品種名はこれだったからだ。

 

 「あさひの夢、でしょ」。

 

 病気に強く、天候の変化に強く、肥料が少なかろうが、多少水が枯れようが、どんな条件でもなんとかなる稲品種。言い方を変えれば、「自力のある稲」。僕らはまた、あまり繊細でなく、どっしり構えて動じない性格を、愛着を込めてこうも呼んでいる。

 

 「ちょっとずぼらな稲」。

 

 この良い意味でずぼらな感じは、長距離ランナーのように、ゆっくりと生長する中生品種によるところが大きい。その性格は、子供たちがじっくり余裕を持って付き合える。バケツ栽培とはいえ、失敗のリスクの少ないほうが、良いに決まっているからだ。それが「あさひの夢」を選んだ理由だった。

 

 この選択は、けっしてバケツの中だけの話ではなく、このプロジェクトにおいても同じこと。何が起こるか分からない農の現場で、いかにリスクヘッジするか?これは、小学生が失敗しない稲栽培することと全く同じこと。
 ただし、僕らはその上で味や質を問われるという、もう一つの課題を負っている。そこが仕事として水稲をやっているところの厳しさでもあるのです。


画像:毎年この田圃で、あさひの夢を栽培している。田圃の整備もほぼ完了。気温22度、栃山川沿いの落葉広葉樹も少し芽吹いてきた。

2010年04月12日 [ 5583hit ]
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