30年ぶりの草取り
藤枝と焼津へ配達へ出向いた際、少し足を延ばし松下さんの田んぼへ。電話をすると「〇〇横で草取りしてる~」とのこと。急行するとヒエだらけの田んぼの中でスタッフKくん二人、中腰で草取りをしているではないか!何年ぶりかで見る光景に少し驚き、何かあったんだろうことを察した。これだけ草にやられたのは、いつぶりだろうかと考えていると、すっかり日焼けした松下さんがニヤニヤしながらこう言った。
「いや~この田んぼで草取りするなんて30年ぶりだよ・・・」
聞けば、お酢で除草するために作った希釈液の倍率を0.5%間違えてしまったとのこと。わずか0.5%ながら結果はこの通り。30年ぶりの作業となったというわけだ。今年入社したばかりのスタッフKくんにとっても、こんな草取りは初めてのはず、この時期のイネとヒエの違いが見分けられるかが心配になったので、本人に聞いてみたら、苦笑いのリアクション。。。
「まあ、少しくらい引っこ抜いてもいいよ。いい経験になるら~」と、松下さん。
たしかに、ほぼ抑草除草体系が確立した中で、失敗例を目の当たりにするのは、Kくんにとっては、むしろ良い学びになるはずだ。とはいえ、まるまる一反全部ヒエ取りとは、Kくんとっては途方もないことのように感じるのではないかと、かつて経験したことのある僕は思った。
終わらない仕事はない。そう言って立ち去ろうかと思ったが、何も言わずに次の配達へ向かった。
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画像上:日中はかなりの気温になるけれど夕方近くなると、いい風が吹いてくる。夜温は25℃以下にはなるそう。
画像中:右がbefore 左がafter
画像下:この時期のヒエの見かけはほぼイネ。明らかにヒエと分かった時にはすでに遅し。したたかなヒエの戦略と言えよう。
( アンコメ米作りプロジェクト )
2023年07月21日 [ 874hit ]