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インディゴブルーの宵。

 

 

梅雨入りして最初の日曜日。
僕が登呂遺跡でやっているワークショップ(アートロ、土がぼくらにくれたもの)の帰り道、
ワークショップ用に借りた田植え道具を返しに田んぼへ行った。
到着したのは18時、園主のいない作業場に道具を返し、さて帰ろうと思ったら
横浜の米屋さんでカミアカリも販売している加藤さんがクルマでやってきた。
聞けば長野県の生産者のところへ行った帰りだという。
そこで園主の代わりに歩いて田んぼ周りをした。
 勘を頼りに松下のいそうな田んぼまで歩いていくと、やっぱりいた。
「クルマ屋の前」とか「地蔵さんの西側」と呼んでいる田んぼで代掻きの最中だった。


 
ちなみに松下の僕の間ではこんな呼称で周辺に散らばる田んぼの場所を認識している。
 
新幹線の田んぼ
お墓の田んぼ
コンクリーの畦の田んぼ
明成(高校)の田んぼ
工場横
鉄塔下
パチンコ屋の前
水銀灯のある角の田んぼ
あさひの田んぼ
小学校の前


こうやって文字にしてみると、ろくでもない田んぼまかりのように思えるかもしれないが、
かつてここ(志太平野)も米どころをイメージするような一面の水田地帯だった。
今でこそ新幹線や道路、住宅や工場などがかつての水田地帯を浸食しているように見えるが、
土壌の性質は戦前から戦後、志太米として人気を博したポテンシャルと何ら変わらない。
大井川の扇状地だから水はけが良すぎる(水持ちが悪い)笊田。
収量は多くは望めないけれど、質の高いお米が獲れた。

そのことをきちんと理解し、それに応じた施肥設計と栽培方法をする。
後は稲の生命生理に任せている。
そうやって生まれたお米は、田んぼの景色こそ褒められるものではないけれど、
やっぱり無理がなく、たべていて単純にいいと感じる。

 


ひととおり歩いて田んぼ周りをし、作業場まで戻ってきたらお月さまが頭上にあった。
松下も戻っていた。
インディゴブルー色の空の下、田んぼ談義はなかなか終わらない。

 

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画像上:鉄塔下
画像中:小学校の前
画像下:クルマ屋の前

 


参加者募集中!
日本一の稲オタク“松下明弘”のオモシロ農業を垣間見るツアー
6/28(土)松下さんの田んぼへ行くツアーを行います。松下さんの著書、「ロジカルな田んぼ」(日経プレミアムプレミアムシリーズ)の現場を松下さんの解説のもと見学できるまたとない機会です。ふるってご参加ください。
お問い合わせ、参加申込みは、そふと研究室まで。
 

 

2014年06月12日 [ 5460hit ]
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