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心地よく感じる理由ついて。
心地よく感じる理由ついて。

 

さっきまでカミアカリドリーム勉強会の打ち合わせで次回講師をお願いするMさんと長時間お話しした。
稲品種改良の専門家であるMさんのお話はとても分かりやすかった。
そして何より心地が良かった。

帰り道、心地よく感じる理由について考えた。
そしてこんなことじゃないかと思ったんだ。

 

それは得た情報に対して過剰に反応しない点なのかと思った。
色んな角度で考え冷静に判断する。
分かることについても分からないことについても。

そしてはじめて、
恐がる必要のないことは「これは恐がらない」
恐いことについては、「これは恐い」
と判断する。

 

つねにニュートラルな感じ。それが心地よく感じたのだと思う。
そういう風であるためにはやはり「学び」が必要なのだとも感じた。
その学びはけっして特別な学びではなく、誰しもが必ず自分の足元にあること。
それらをきちんと学ぶこと。
それが分かると色んなことを冷静に判断できるようになると思った。

 

今夜は良かったな。
とても心地いいよ。
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Claude Debussy - Clair de Lune

2011年04月13日 [ 3457hit ]
さくら咲く学校。
さくら咲く学校。

 

花見っていうのはどうも性に合わなくて
たまたま歩いていたら見かけて「ああ桜か〜」なんて眺めるのが好きなのだ。
まあ素直じゃないわけ。

 

そんなボクが日曜日、友人に誘われて行ったのが掛川の郊外。旧原泉小学校。
今は「さくら咲く学校」と呼ばれ廃校となった学び舎は地域の人々に様々なカタチで有効利用されているんだ。
まさに、さくら咲く日、ここを訪れたんだ。

 

連れて行ってくれた友人や管理されている方からその利用状況を聞いた。
それと将来の構想も。
この土地らしいセンスいい人達が関わっているのがよくわかった。
それと酔っぱらいたちもね。(笑)

 

話を聞きながらボクにもここで何かできそうな予感がすこしした。
まあささやかなことだと思うけどね。
さくらが咲いてなくても通いたいな。まあそんなことを思ったんだ。
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2011年04月11日 [ 4136hit ]
そろそろかな。
そろそろかな。

 

ラジオ出演の依頼を受けて事前にアンケートが送られてきた。
経歴やら関心事など、まあ色々なんだけどその中に「感銘を受けた本」という項目があった。

正直云うとボクはこれまであまりたくさんの本は読んでこなかった。
だから部屋にはそれなりに本はあるのだが「感銘を受けた・・・」なんて質問されるとちょっと困った。
そこでアンケートをもらってから数日間、どんな本を読んできたのかをずっと考えていた。
しばらくして思い出した。僕なりの感銘本が。

 

それは、

「モモ」と「はてしない物語」
ミヒャエル・エンデの著作だった。

 

エンデの著作をすべて読んだわけではないけれどこの2つは大好きだ。
十代の頃読み、二十代の頃読み、三十代の頃読んだ。
いつも本棚の手に取れるところあって、今も左手に見えている。
そろそろ四十代も終わってしまうのでまた読もうかと思っている。
いや読まなくてはいけないんだったな。そういう本なんだ。

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Claude Debussy - Beau Soir

2011年04月08日 [ 3532hit ]
夕陽に。
夕陽に。

 

夕方6時、こんな風景を見ていいなと思った。

今日も暇だったけれどしごとがあって無事に一日過ごせた。

 

今あるその時をさ、つまりちゃんと味わう。
これでいいんだよな。
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Keith Richards - Somewhere Over The Rainbow

 

2011年04月07日 [ 3467hit ]
暇な日には。
暇な日には。

 

今日、店は暇だった。
びっくりするほど静かだった。
だけど、そういう日にしかできないことが全部できたから
考えてみればとてもよかったと思った。

 

勉強会の会場抽選会へ行った。予定どおりに部屋がとれた。
てがき版ankome通信の製作ができた。ちょっとだけだけど。
精米機の掃除ができた。新人スタッフに教えながら。

 

夜は近所の仲間と近所に呑みに出掛けた。久しぶりに。
お酒もお料理もじつに良かった。
そしてたくさん話した。
帰り道コンビニに寄ってコーヒーゼリーを食べた。

 

暇な日にしかできないことがこころおきなく全部できた。
ほかの日にはきっとできないことばかり。

いい日だった。
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Bill Evans & Tony Bennett - Some Other Time

2011年04月06日 [ 4085hit ]
藁科川にて。
藁科川にて。

 

所要で郊外へ行った時に川の土手を少しだけ歩いた。
そしたらこんな光景を見つけた。

 

4月に入ってアンコメに新人スタッフが入社した。
慣れないながらもしごとを覚えようとする懸命な姿がある。

 

茨城の稲作生産者と2週間ぶりに電話で話した。
会話の中に笑いがあった。

 

明日のことは誰にもわからない。
だけど春にはこんな光景があるから好きだ。

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Chris Connor - Spring Is Here

 

2011年04月04日 [ 3342hit ]
作務。
作務。

 

震災以来、心の置きどころがどうにも見つからなくて
心にもないことを言ったり、やったりと自分らしくないヘンテコリンなことばかりやっている。
今朝それにようやく気づいて考えた。

 

作務だ。作務しようと。

 

ご飯と味噌汁の朝食をいただいてから机仕事をした。
それから事務所の掃除をした。
自転車のパンク修理をした。
自動車を洗車した。ワックスも念入りに掛けた。
おかげでなんだかすっきりした。

 

それからお茶をすすりにいつも行くお煎茶の喫茶へ行った。
女将がこれまで観たという芝居の話しを楽しく聞いた。
ちょっと遠回りしてレンタルCDショップへ寄って懐かしいのと最近のを5枚借りた。
田んぼ中で自転車を止め夜空を写真に撮った。

それから家に帰った。
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Gilbert O'Sullivan - Alone Again

2011年04月03日 [ 3739hit ]
ちいさな灯りで。
ちいさな灯りで。

 

灯りを少し消している。
だから日中も店内は薄暗い。
節電と云えばそのとおりなんだけどね。
意思を表したい。

大きくて強すぎる発電機じゃなくても、やっていける生活を望むささやかな意思を。

 

今夜も閉店までの僅かな時を、
大きな照明を消し小さな照明を少しだけ点けている。
その風景は悪くない。
いや前よりよっぽど美しいじゃないか。

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Portrait of Jenny - Nat King Cole
 

2011年03月31日 [ 3484hit ]
起き上がり小法師。
起き上がり小法師。

 

昨夜、会津若松の米屋の友、喜多方の生産者の友と電話で話した。
二人とも元気だった。
「会津は水も土も今は大丈夫。」と云ってた。
「考えてもしかたないから、ただ粛々とやるべきことをするだけ。」とも云ってた。
勇気付けるつもりだったのに逆に勇気をもらった。
電話を切ったあとにちょっと目頭が熱くなった。

 

会津若松の米屋の友のブログを見たら「起き上がり小法師」のことが書かれていた。
起き上がり小法師とは福島県会津地方に古くから伝わる縁起物・郷土玩具で、
何度倒しても起き上がる事から「七転八起」の精神を表す。

 

福島にはこの精神がある。今はこれを信じている。

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2011年03月30日 [ 4053hit ]
書いておくよ。
書いておくよ。

 

書こうかどうか迷ったけれど書いておくよ。
自分のためでもあるけどね、
それに、これからの築かなきゃいけないちゃんとした市民社会のためにも、
少しだけ知ってもらいたい。そう思ったから。
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こんなことがあったんだ。

 

震災の翌日、12日(土)からお米の注文が急に増えはじめた。
敏感な人は動き始めたんだ。
その動きを見て、ボクはあの平成6年、17年前と同じことが起こると感じたんだ。
日曜の定休日を挟んで翌14日(月)からその動きは一層拍車がかかった。
テレビメディアがあの時と同じような報道をしたからだ。
スーパーの棚から商品が消えたあの映像が流されたんだ。

 

2回線ある店の電話は鳴りっぱなしになった。僕個人の携帯電話までも鳴っていた。
さほど通販に力を入れていないアンコメサイト経由の注文メールも半端なくたくさんだった。
その多くが関東方面からのものだった。
店頭も明らかにスーパーで手に入らなかったと思われるお客様の来店が切れ目なくなった。
その方々の中には20キロや30キロという単位で購入していった方までいた。
店内でお客様同士が口論するシーンまで見受けられた。
その間も東北へ緊急援助米として運ぶトン単位の納品も、となりの精米工場で急ぎ精米袋詰めしていた。
前回とはまったく違う。そう思った。
17年前は3週間そんな状態だったからそれと同じくらいこの嵐は続くことを覚悟した。

 

その最中、祖父が云っていたという口癖を思い出した。
「皆が慌て、自分が慌てた時が峠だよ・・・」
僕は17日(木)に在庫が心配になり少し慌てたんだ。案の定、そこが峠だった。
18日(金)は少し余波はあったけれどほぼ沈静した。
ネットなど素早い情報通信のせいなのかな?案外早く沈静化してくれて安堵したんだ。


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ボクはこう見る。

 

スーパーの棚からお米がなくなる。これは見かけの在庫がなくなったということ。
瞬間的に需要が供給を勝ったことで起きる現象なんだと思う。
冷静になって考えれば分かるよね。
いつも5キロ買う人がその3倍も5倍も買えば見かけ上はなくなるよね。供給が間に合わないからだ。

 

じゃあなぜ供給が間に合わなくなるのかな。
現代のビジネスではできるだけ在庫を持たないことが経営上の美徳とされているよね。
しかも賞味期限や消費期限など商品管理上、余計に在庫は持ちたくない。
お米の場合は精米年月日をできるだけ古くさせたくない。
だから注文も細かく出して少量で何度も配送することでそれらの問題を解決している。
コンビニエンスストアが一日に何度も配送している光景を見れば分かるよね。
厳密に管理し計算されて出された予想の数字以上は仕入れしないわけ。
それにあわせて製造工場の規模や配送車の台数、人員が無駄のないように配置されている。
ただしそれらは流通ネットワークが健全だからこそ機能する仕組みなんだよね。
だからそのネットワークのどこかでショートやイレギュラーが発生するととたんに機能しなくなるんだと思うわけ。

 

で、お米屋さん。例えばアンコメの場合はどうなってるかと説明してみるよ。
アンコメはいつでもある程度の在庫を持って商ってる。
通常の販売消費されるスピードでだいたい3ヶ月〜4ヶ月分。
低温倉庫と呼んでいる温度と湿度を管理している倉庫にお米をストックしているんだ。
獲れ秋に一年分買って倉庫に入れてしまうお米もあれば、
産地の倉庫に留め置いて倉庫に空きだできたら送ってもらうこともある。
お金を先に払って地元の倉庫に預かってもらっておくこともある。
まあお米の種類によって様々なんだけど基本的には自分の力で在庫を持つように努めている。

 

なぜそんなことしているかと云えば、お米は穀物であるから。
お米という穀物は美味しい米、そうでない米、品質や栽培方法、価格も加味すると様々なんだよ。
だから気に入ったお米があればそれをできる限り長い間販売したい。
なぜならそれが専門店であるし、アンコメのプライドだから。
お客様に、「アンコメさんのお米いつも美味しいね・・・」って云われる仕事がしたい。
だから現代のビジネス上あまり美徳とされないけれど在庫を持つことになる。
故に刺激的なプライスや派手な動きはあまり得意ではない。けれどいいモノが安定して準備できる。
これが米屋のしごとだと思っているんだ。

 

で、その米屋の仕事が役に立つことがある。まさにこういう時に。
つまり米屋は消費地の最前線にある小さなお米のダムなんだ。
流通ネットワークがショートした時にはある程度の期間持ちこたえられる。
ただしお客様がふつうのペースで買っていただくことが大前提。
アンコメの精米能力だって配送能力だって頑張って3倍くらいが限界。
店のスタッフや配送スタッフ、配送車だって急に3倍、5倍にはならないし、できない。
だからいつもと同じペースで買ってもらいたい。
もし心配だったらせいぜい1.5倍位にしてもらえば無用なパニックは起きないはずなんです。

 

どうですか?分かってくれたかな?
でもね。こんなことを書いているボクも、昨年新型インフルエンザが流行る前にマスクを買い込んだことがあるんだ。
だから余計に買いたくなる気持ちはよく分かる。
みんな家族や仲間を守りたい気持ちで動いただけだもんね。
でもそのひとりひとりの行動がある飽和点を越えた時に有らぬ事態を起してしまう。
だから厄介なんだよね。


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Bob Marley- Three Little Birds

2011年03月28日 [ 3823hit ]
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