食のプロフェッショナル4人×4人のカミアカリレポート(3)
チーズプロフェショナル疋野滋乃さん×福島会津菅井大輔さんのカミアカリ
カミアカリドリーム勉強会12のテーマは、新米カミアカリを味わいながら親睦を深める「交流」。会場の日本平「さくらの広場」には40人ほどが集まった。今回は初の試みとして、これまでカミアカリドリーム勉強会とさまざまな場面で関わってくれた4人の食のプロフェッショナルに、カミアカリの生産者4人とそれぞれ組んでいただき、カミアカリで作る一品を、ご披露していただいた。
チーズプロフェショナル疋野滋乃さんが福島会津菅井大輔さんのカミアカリとマリアージュしたのは・・・
6種のチーズと炊きたてホカホカ菅井カミアカリ
「この強い風味と個性の米なら、ぜったいチーズが合うと思う・・・」と疋野さん。そこでカミアカリが最も香り高く個性を放つ時、炊きたて状態に個性的な6種のチーズの食べあわせをしました。
疋野さんが菅井カミアカリのために選んだ6種のチーズ
1)トビネット
シェーヴルタイプ、山羊乳
フランス ポウトゥ・シャラント圏 シャラント県
グレーの灰がまぶされたしっとりとした生地
2)ガプロン
白カビタイプ 牛乳
フランス オーヴェルニュ圏 ピュイ・ド・ドーム県
ニンニクと黒胡椒が混ぜ込まれた目の詰まったむっちりとした生地
3)江丹別の青いチーズ
日本 牛乳
青カビタイプ 牛乳
北海道旭川市江丹別産
4)コーダ 36ヶ月熟成
非加熱圧搾タイプ 牛乳
オランダ ホランド州ボーテグラヴェン
じゃりじゃりとした旨みの結晶のアミノ酸
5)パルメジャーノ・レッジャーノ 48ヶ月熟成
加熱圧搾タイプ 牛乳
イタリア エメリア・ロマーニャ州モデナ県
溶けたバターや肉汁を思わせる芳香な生地は完全な結晶化が進み、甘みと酸味、辛味が混在し複雑な深い味わい。
6)モン・ドール
ウオッシュタイプ 牛乳
フランス フランシュ・コンテ圏ジュラ県
エセピアの樹皮で回りを巻き、エセピアの棚の上で熟成
羽釜で炊いたホカホカの菅井カミアカリはツヤツヤでもっちり。菅井さんのカミアカリは木の実(栗や胡桃)思わせるような濃厚な風味がある。その炊きたて菅井カミアカリの熱がチーズを溶かしていきます。口中でカミアカリとチーズ、二つの風味が複雑に交わっていきます。
とくに青カビのチーズと菅井カミアカリはクセもの同士。喧嘩するかと思いきや相性抜群。ゴルゴンゾーラのリゾットがあるくらいだから米との相性はもともといいのだ。
最後はモン・ドール、ウオッシュタイプのチーズ。味といい、香りといい、もっともパンチ力がある。濃厚な風味とスプーンで掬うやわらかさ。そのやわらかさと菅井カミアカリのもっちり感は少々心配だったけれど、胚芽のプチプチ感がアクセントになってこれもまた魅力的な相性となった。
specialthanks
湧登、山ちゃん&his friends
撮影協力:岡村和津子さん 松浦栄一さん