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こんなところを旅をしたっけな。

 

今週末予定しているSBS学苑の講座で使う画像をあれやこれや選んでいたら
2年前の夏、東北を5日掛けて産地巡りの旅をした時の画像が目に止まった。

ここは新潟県の北部。胎内の海岸。
出張途中であったけれど、少しだけ時間があったので日本海をぶらぶら歩いた時に撮った。

 

太平洋岸民族である者にとって海を眺める時、
首から背中に太陽を感じるのが、じつに不思議な感じがしたことを思い出す。
その感触で、「ああここは日本海なんだ・・・海の向こうはロシアなんだ・・・」なんて思い、
井上靖の「おろしや国酔夢譚」の記憶が過ぎったりした。

 

さて、忙しいながらも旅の計画をしようかと思う。
今行ける!って時に、どこ行こうか?なんて云ってるようじゃどうもね・・・。
旅は初速が大事。なんて思っているものだから。

 

そういえば日曜日、ちょっとだけ旅気分を味わった。
地図も見ず、カーナビも見ず(付いていない)嗅覚だけでうろうろした。
どこに出るかわからない。数分先の未来に予想がつかない、あの感覚だ。
時間にすれば、たった数分か数十分のことなのだけど、
この感覚はまさに旅そのものだ。

 

嗅覚はじつに冴えていた。
古いフランスB級映画を見ているような殺風景な場が現れた。
風が強く、寒くて寒くてしかたなかったけれど、なんとも云えない開放感があった。
「旅は量じゃないよな。やっぱり質だよ。」を証明するような時間だった。

だけど、こんな時間が翌日も、その翌日もしばらく続くようなのもやっぱりいい。
量も質も欲張れるような旅ができるのは、いったいいつのことだろうか。
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2011年01月11日 [ 3860hit ]
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