月光遺失。
12月もあっというまに12日。今年もあと20日を切った。
ここからはもう休みらしい休みも取れなくなるはずだから朝から家の掃除をしたり用事を済ませたりして過ごした。
それから少しだけふらりと出掛けた。
年末商戦で賑わっているダウンタウンを避けてうろうろした。
今まで入ったことのない喫茶店に入ってみたり、郊外の広々としたところまで足を向けたりした。
あっという間に日が暮れていく。その様子を立ち止まって見る。
今日は月があった。となりに金星もいた。
そんな風にボーっとして過ごしていたら落し物をした。
なくすと厄介なモノだったので必死で探した。
おかげさまで見つかった。
一人暮らしをした10代後半、右ポケットにはいつも入れることにしていた。
それ以来、一度もなくすことがなかった。はじめての経験だった。
しかしよく考えてみれば、ほんとうになくてはならないモノなのか?
なくすと厄介ではあるが、ただそれだけのことじゃないか・・・そう思ったり、
案外ないほうがもっと気楽でいられるのではないかと思ったりもした。
月と金星はそんなことをお構いなしにゆらゆらと西の空へと旅を続ける。
「ただそれだけのことじゃないか・・・」と云いながら。
_
Sting - Come Again
( 米屋のいい訳 )
2010年12月13日 [ 3695hit ]