TOP  >  ankome通信  >  米屋のいい訳  >  記憶の地平【5】
記憶の地平【5】

人前でお話しをする機会が、今月と来月そして年明けにある。お話しする内容はカミアカリをはじめ、これまでアンコメや僕自身が考えてきたアイデアやプラン、そして実際にやってきた活動のことなど。今それらを整理している最中なのだけど、整理していたら、その話しの源泉は過去の記憶にあることに気づいた。そこで、その整理かてら、このコンテンツでちょっと書きながら整理しようと思う。ご迷惑かな?まあちょっとお付き合いくださいな。

 

記憶の地平【5】モノ作りとモノ考えの時代。

 

東京の郊外にある美術学校で4年間過ごした。
学んだというより、その中に浸かりモノ作りとモノ考えをした。
想像したことをカタチに表す。その繰り返し。
あっという間の4年間だったが、エキサイティングな4年間だった。
朝8時に工房に入り作業をし、その間に講義があって、また工房に戻り、20:30のロックアウトまで作業した。
テキスタイル科の友人が染めてくれたオーヴァーオールをいつも着ていた。
もちろん恋もした。

 

2年生の最後の作品、ある挑戦をした。3年生になるための重要な仕事だった。
担当教授はアーティストであり、職人であり、お茶の世界の人だった。
その人は利休の逸話のいくつかを僕に話してくれた。
概念好きの僕に、そうすることで既成概念の檻から脱出せよと命じた。
乱暴な作品だったけれど、僕にとっては今に至るモノ考えの始まりの一歩だったと思う。
それは一辺450ミリの立方体の黒い塊で、構想に3ヶ月、製作に1ヶ月を要した。
それが完成した1986年1月28日の夜、チャレンジャー号が空中爆発した。

だから今でもその記憶が鮮明に残る。
塊の話しは次回に。

__

 

今日は何して遊ぼうか? Chick Corea - What games shall we play today?

2010年10月09日 [ 3608hit ]
このページを印刷
カテゴリ内ページ移動 ( 649  件):     1 ..  521  522  523  524  525  526  527  .. 649