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令和5年産が出揃ったところで

 

8月下旬から入荷がはじまった令和5年産新米シーズン、11月下旬になった今、ほぼ出揃ってきたので、これまでの雑感をちょっぴり。

ご存知のとおり、令和5年の猛暑は観測史上最高(私のPCは「か」と入力するだけで先頭にこの文言が出てきます・・・苦笑)でした。その影響はメディアが伝えているとおり、品質低下(とくに早生品種)の原因となりました。見た目の品質を示す等級も地域によっては2等3等ばかり・・・なんて産地もあります。たしかにマクロ的にはそのとおりながらミクロ的に見ていくと、そう単純ではなく、より複雑と言っていいでしょう。

例えば、同じ生産者であっても早生品種の品質はイマイチだけど、中生や晩生品種の品質は良かったり、あるいは一部品種だけ害虫の被害に遭ってしまい、品質は良くても収量が激減したり、さらに言えば、見た目の品質はイマイチだけど、食べてみたら何の問題もなかったり・・・という感じなのです。かく言う私も、こういう景色が見えてきたのは、11月も半ば過ぎてからで、10月中頃は様々に入ってくる「THEろくでもない情報」に右往左往しておりました。

そういう中で、あらためて考え直してみようと思ったことがあります。それは、今となってはあまりにもオーソドックスとなった稲品種「コシヒカリ」のことです。コシヒカリは北海道、青森、沖縄を除く、ほとんどの地域で栽培されている品種で、ある稲育種の専門家によれば、地域ごとに代々育成していったことで、いつの間にか異なるコシヒカリが醸成され、それらは、ある意味「地方品種」と言ってもいいとのこと。そんな異なるコシヒカリを令和5年の猛暑の影響なのか?例年以上にリアルにその違いを感じられたのです。

アンコメがお付き合いしている生産者でコシヒカリを栽培しているのは、静岡遠州堀内さん、太田さん、茨城奥久慈大久保さん、新潟妙高山下さん、新潟魚沼小岩さん、長野佐久黒田さん、福島猪苗代土屋さんの5地域7生産者です。7種のコシヒカリは、暑さの影響を強く受けているもの、そうでないものに関わらず、異なる食感を感じ、かつまたどれも魅力を持っています。正直に言うと数年前まで「もうコシヒカリはいらないよ・・・」なんて思っていたのですが、今回もう一度考え直すきっかけを与えてくれました。

それぞれ名前変えたほうがいいと思うな。それほど面白いです。

(画像:8月6日会津磐梯山とつちや農園の田んぼ)

2023年11月19日 [ 531hit ]
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