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第27回カミアカリドリーム勉強会in千葉いすみ レポート
7月24日(土)第27回カミアカリドリーム勉強会in千葉いすみを開催しました。令和2年産からカミアカリ栽培をはじめた「つるかめ農園」さんを訪ねたのは、一年中でいちばん暑い時、そんな中コロナにもめげず、少人数ながら緊張感を持って田んぼ見学をしました。なお、このレポートは老舗米屋に婿入りした増田俊さんです。
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つるかめ農園は、無農薬無肥料(無施肥)を中心とした稲作をし、お米の販売、お米でつくる日本酒、本みりん、麹じゃむ、おかきなど加工品も手がける稲作農家だ。もちろん、勉強会に参加が決まった時につるかめ農園さんのウェブサイトをチェック。農薬も肥料も使わないお米づくりにも惹かれたが、ヴィジョンの冒頭にある「自然も私たちも本来あるがままで豊かなんだ。」というキャッチが特に印象的であり、参加日が待ち遠しくなった。静岡県からつるかめ農園へ。アクアラインを越え木更津市に入り、国道297号線、465号線に入ると、いつも目にしている山とは異なり低い山が出迎えてくれた。千葉県は一番高い山でも408mらしく山はどこも低い。更に車で走ると大きく蛇行しゆったりと流れる夷隅川が見える。夷隅川は生息している生物の種類数は日本の中でもトップクラスらしい。生物にとっても生息しやすい地域なんだろう。そして所々に田んぼが見えてくる。どの田んぼも青々しく輝きとても綺麗だ。いつも自分が見ている自然とは違う風景を見て、鶴渕さんの自然農法で作られる田んぼが更に気になりはじめた。
ただ、具体的に良い田んぼの定義が理解できていない自分にとって大好きなカミアカリを育てているつるかめ農園さん、カミアカリを育てている生産者さん達と話ができるのか?という不安感も田んぼを見るたびに沸々とわき起こりながら、つるかめ農園に到着をした。定刻になり、つるかめ農園に現地スタッフ合わせて23人の参加者が集まった。参加者にはいすみ市に移住をして、鶴渕さんの想い・考えに共感し、鶴渕さんのお米づくりのサポートをされている方達もいらっしゃり鶴渕さんの人柄といすみ市の自然の魅力、そして心の豊かさも感じられた。まさにウェブサイトで見た文章「それぞれが活かしあえる共存共栄の社会の在り方」を目の当たりした。勉強会はカミアカリの圃場見学から始まった。集合場所から徒歩で田んぼに着くと皆さんが「稲の状態もよく綺麗だな」と言葉を交わし鶴渕さんへ質問が飛び交う。除草機をかける時期は?土の特徴は?ドロの状態がいいがどんな取り組みをしている?など一人ひとりの質問に鶴渕さんが丁寧に答える。キラキラ光り美しい田んぼということはもちろん分かる。ただ生産者さん達はどこを見て美しいと思ったのか?思い切って松下さんに理由を聞いてみました。
「葉っぱの上の3枚は穂に、下3枚が根に栄養を送るんだ。この稲を見ると上から下まで綺麗な緑色をしている。栄養が根から葉まで全体にいきわたっている証拠だよ。もし今、稲を引き抜けば白い根っこが見えるはずだ。白い根っこも健康状態が良い証拠。逆に悪い稲はこの時期でも根の部分から茶色くなっていくんだ。だからこの田んぼの稲は健康状態がすごく良いんだよ。」と教えてくださった。鶴渕さんの育てているカミアカリ圃場が美しく見える理由が腹の中にストンと落ちていき更に綺麗に見えた。そして、カミアカリを笑顔で見る松下さんの姿は鶴渕さんのカミアカリを認めているようにも見えた。
場所を変え亀の尾とササシグレの圃場の見学へ。カミアカリ圃場の稲とは異なり背が高く素人目にもハッキリ違いが分かる。瞬く間に皆さんから質問が飛び交い鶴渕さんが田んぼの特徴や課題について説明をしてくれた。まず、この地域は水の保水力が乏しいこと、そして夷隅川が低いところで流れているために用水として使いづらく水は雨に頼る部分が多い、ため池はあるが、田んぼに水を入れる量は5cmと地域のルールがあり、水を管理している方もいらっしゃるそうだ。様々な条件がある中で自然と向き合い無農薬無肥料で栽培していることが分かった。また驚いたことは、鶴渕さんの意図しない育ち方をしている田んぼを見せてくれたことだ。どの田んぼも土質が異なるが”この”田んぼは水持ちが悪く苦労をしていると話すと生産者の皆さんが、こういうやり方は試した?どのような作業工程で進めている?など質問、意見が出て鶴渕さんも真剣に聞き答えていた。生産者、土地によって手法や考えの違いを語り合うことはカミアカリドリーム勉強会の素晴らしさの一つと感じられた瞬間だった。亀の尾とササシグレの圃場を後に万木城へ、展望台へ上がると広大な景色の中に青々と輝いている田んぼが目に入る。鶴渕さんへ尽きない質問が飛び交う。分からない用語もあったが、自然、お米に向き合う鶴渕さんの心を感じることができた。そして、万木城から冷房の効いた会場へ移動し、いすみ市の特徴を改めて話してくださった。いすみ市は約6000年前の海面が高かった縄文時代、大きな入り江だったことが影響し栄養分が豊富な土地となったそうだ。また、江戸時代には豊かな水田が広がり、米どころとして有名だったことを教えてくれた。カミアカリ圃場で今年の収穫量を聞き驚いていた方が多かったが、無肥料で一定量のお米を収穫できる土壌には鶴渕さんの自然と向き合う心と地域の土壌の歴史が関係していることが分かった。そして、参加者の皆さんでディスカッションを行い開は終了した。
今回、私のとってカミアカリドリーム勉強会は2回目の参加でした。1回目はお米の業界に片足を入れて参加した「試食会in藤枝」計8種類のカミアカリを試食した時は、どれも美味しいカミアカリだと感じていたが、集まった皆さんは各生産者さんの味の違いを楽しんでいた。僕は違いを掴もうと必死だったが、日々お米そのものを感じてなかったことに気づいた。お米を売り発酵食品を作る人間として危機感を感じた。今回のカミアカリドリームではつるかめ農園さんのカミアカリ、そしてお米作りを感じることをテーマに参加をしました。まだまだ理解力は乏しいがお米を頂くということを少なからず心で感じることができた。それは鶴渕さんのお米に対する想いが、稲に宿っていたからだと感じる。私的なことが多く申し訳ないのですが、お米を感じると言いう意味として人生で大きな意味を持つ日となった。お米に関する先輩方の言葉を今後も一つ一つ噛みしめお米、カミアカリと関わっていく未来が素晴らしく思える勉強会であった。
【レポーター:増田俊さんプロフィール】
静岡県藤枝市岡部町の「かど万米店」に婿入り、2019年から糀作りにかかわる。2021年7月より「かど万米店」に正式に入店、米販売の傍ら自社で製造する味噌製造にも関わる。発酵、お米について日々全力修行中!
2021年08月08日 [ 78hit ]
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