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遠州森町の稲作生産者Hさん、掛川の友人、そして松下くんの田圃の3ヵ所を行脚するためにお盆休み初日の8月13日に出掛けた。予想どおり幹線道路はいつもより車は多め、しかし渋滞というほどではなくFMラジオを聞きながら調子よく西へ向かって走った。途中、掛川の友人の所に寄り昼食をともにしながら彼が仕事を依頼されているというとある山村での有機米栽培プランの話しをした。それは典型的な中山間地にある休耕田で松下くんのノウハウを参考にしつつその土地に合った有機栽培を模索するというプラン。まだ現実のものとなる可能性は皆無であるが、近く松下くんとともにその休耕田に視察に行こうということまでは決まった。もしかすると松下×安米プロジェクトの兄弟プロジェクトがスタートできるかも・・・その様子はまたこのコンテンツでご報告するつもりである。 森町に着いたは午後の2時、生産者のHさんは刈り獲った米の籾摺りと乾燥作業の真っ最中だった。真っ黒に日焼けしたHさん曰く「今年はいつもの年より1週間ばか早いが出来はエエと思うよ?」 森町を離れ、もう一人の米情熱家。おなじみ藤枝の松下くんの田圃に着いたのは午後4時すぎ、松下くんはお盆の棚経に来るお坊さんに待ちくたびれ煙草をふかしていた。早速、裏の田圃へ行くと6月の田植え体験会で田植えしたコシヒカリが立派な姿に生長していた。ちょうど穂が完成し登熟期を向かえる頃だった。あの苗2つ分をスッカスカに田植えした田圃とは思えないほど立派な稲の姿だった。松下くん曰く「今年はいいぞーここへ来て夜間気温がぐっと下がったから文句なしだ・・・」例年の夏ならお盆過ぎても夜間気温が25℃以上のいわゆる熱帯夜によって稲は消耗し甘みもなく大味なお米になるところだが今年は日照は充分、理想的な気温の推移で条件は申し分ない。7月中旬に「今年はもしかすると秋が早いかもな・・・」と松下くんが予想していたとおりになった。どうやら気象庁の天気予報より松下田圃天気予報のほうが正確のようだ。 「稲は頭いいんだよ・・・その田圃の持つ栄養分でできる分だけの穂の数しかつけないんだ」松下くんはおもむろに手前にある稲の中の茎の一部を選び穂の数とそこに付いた籾の数をざっと数えて見せた。「この長さなら一つの穂に約80粒それが14?15本で約1000?1200粒ってとこだな・・・」一粒の種籾から1000粒。一粒で1000倍、こんな肥料分の少ない、稲にとってキビシイ田圃でも1000倍。人類が稲をパートナーに選んだ理由の一つがここにある。プロジェクトの主力品種のヒノヒカリの田圃へ行くとそこはまだ出穂前だった。手元の稲の茎を一部を引き抜いてカッターナイフで丁寧に分解すると中から小さな穂が出てきた。全長5センチ足らずの淡い黄色でとても美しい。しかも小さいながらしっかりと穂の形をしている。「あと2週間くらいで出穂するだろうな・・・またその頃に見においでよ」と松下くん。手にとった小さい穂をしばらく眺めたあと本に挟んで持ち帰ることにした。今、その穂の押し花を見、虫の音をBGMに少し早い秋の夜長を楽しんでいるところである。 |
穂 コシヒカリ2004
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