水田徘徊 新潟山北。

2011/8/5 7:40 投稿者:  ankome

 

八月四日

 

山形の庄内地方へ向け北上。
国道は笹川流れと呼ばれる奇岩地帯の中を行く。絶景。

この美しい光景は庄内へ入るまでの最高のドライブウェイ。だった。
楽しみにしていた。
しかし今日は違う。
知人のHさんのご紹介で、そのドライブウェイの只中にある水田に立ち寄ることになったのだ。

 

最初に行ったのは日本海に向け段丘状にある田んぼ。
まるで日本海が舞台で田んぼが観客席。劇場空間にいるような風景。
畦草の中に浜昼顔が咲いていた。

 

次にHさんがご縁の深いTさんが関わっている山間地の田んぼ地帯へ入った。
国道から15分くらい。
森が深く林業の盛んなところ。
どこかで見たことのある風景だなと思ったが思い出せない。
かつて水田徘徊したところ?
というより、ニッポン人の原風景の引き出しの中にあるどこか。
風の音しか聞こえない。

 

枯れることのない山の水、その水口にある4反部ほどの田んぼ。コシヒカリを栽培していた。
水も冷たく、日照時間も少ない。
反収は頑張っても約7俵(約420キロ)茎数も平野のそれとは異なりやや少なめ。
だから痩せっぽちだが晴々としている。
風に吹かれてひらひらキラキラしている姿が心地良い。

 

平野で10俵獲っても新潟コシヒカリ。
山間地で7俵獲っても新潟コシヒカリ、か。

ここは新潟だったんだと今頃気づく。
いい田んぼ、いい稲には肩書きはいらないな。

 


明日は山形県遊佐町に行きます。
巨大胚芽米カミアカリを栽培している齋藤さんの田んぼです。
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画像上:山北地方の山間地の田んぼ。まだ出穂していなかった。
画像中:畦草に浜昼顔の咲く海沿いの田んぼ。
画像下:笹川流れ。こんな光景が連続する美しいところだ。今日は海が瀬戸内みたいに穏やかだった。