毎日午前中は精米のしごと。
前日にタンクに張り込んでおき常温になったお米を順番に精米していく。
玄米をひと皮剥いて白米になる。
簡単に言うとこういうことなのだが精米とはそれだけではない。
選別。
原料玄米の中には異物が混ざっていることが多い。
小石や最近はクサネムの種。
カメ虫の被害を受け黒い斑点のある米もある。これも異物扱いか。
それらを3つの工程で選別し排除する。
比重で選別する。
ふるいで選別する。
色て選別する。
色で選別するとは、
白米になったお米を複眼の小さな目で一粒づつ監視し選別する。
米粒は一列づつに並び流れていく先にその目があって黒い斑点のある米粒や透明でない白い米粒は圧縮された風で飛ばれる。
前後にいる透明で異物扱いされない米粒も共に飛ばれることがあるから2回戦が待っている。
そうして黒や白の米、着色粒は除去される。
この機械のことを色彩選別機と呼ぶ。
精米工場にはどこにでもあるマシンだ。
排除された米粒を見るたびにいつも思う。
ニッポン人は潔癖だと。
10キロ袋の中に一粒でもあればNGだという人もいる。
そのために栽培段階から徹底した管理をしているところもある。
先月行った南伊豆の若い生産者たちのところで昼食をご馳走になった。
彼らはニコニコしながら着色粒だらけのくず米をむしゃむしゃ喰っていた。
自分たちが育てた稲の米。
そこには除去すべき米粒など一粒もないに違いない。
彼らの育てている稲を、来週また見に行くんだ。
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画像:排除された色のあるお米や種などの異物たち。