静岡県藤枝市の有機米生産者、松下明弘さんと安東米店が企画するアンコメ米作りプロジェクト米。23作目となる令和5年産は「きぬむすめ」と「にこまる」「ハツシモ」の3品種を栽培しました。
「ハツシモ」は、主に岐阜県で栽培されている稲品種で、超大粒でさっぱりとした食感や味わいが持ち味です。粘りが強く甘みも強い傾向が重んじられる現代品種にはない素朴さはこの米ならではです。令和3年、とある料理店の献立のためにこの稲品種のオリジナルの種籾を入手し、プロジェクト米としてスペシャルで栽培を開始しました。それから3年、品種と栽培が馴染んできた令和5年産は、明らかに草姿も良く期待しました。その期待どおり、食感のなめらかさと粘りのバランスが良くなり、素朴なキャラクターそのままに、少し洗練度が上がったと感じています。この米の魅力を最大化するには、硬めに仕上げることをオススメしたいです。水を控えることはもちろんですが、鍋釜を使ってマニュアルで炊飯する方には、ぜひ沸騰到達時間に注目してください。7～7分30秒くらいの早め沸騰がオススメです。硬めに炊いてこそのハツシモ、ストライクゾーンにぴったりハマると魅力は最大化します。