アンコメにとって人にフォーカスした米探し未開拓地だった北海道。距離感もあり長年積極的でなかったが2016年の夏に出会ったのが宮武さん。緻密で繊細な質感は良い意味で北海道らしからぬキャラクターに驚かされた。その理由が知りたくて宮武さんの田んぼを訪ねたのが翌2017年。羊蹄山の西部で北海道の米どころ、どこか東北地方の内陸を思わせるような環境で北海道としては小さなサイズの田んぼで、道産子品種の持つ特性をアナログライクに育てる様は北海道に多く見られるよいな大規模工業的なそれではなく言わば工芸職人的。そのどれもがアンコメ好みで一気にファンになったのでした。
驚くほど美味しかった令和4年産ななつぼし、5年産は北海道でも猛暑続きでかなり心配しましたが、ギリギリ無事でした。見た目の品質では僅かに高温の影響は見られますが、食べてみればまったく感じられません。柔らかく炊いても、硬く炊いても、バランスの良さは例年どおり。どんな料理にも合わせることのできるオールラウンダーぶりは変りません。