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美術

 

 

若い時分に美術のまねごとのようなことをしていた。
あくまでも、「まねごとような・・・」であるから、まねごと以下というレベル。
思えば恐ろしくセンスがなかった。それどころか、やり抜く根性もなかったな。(笑)

 

正直いえば、「面白くてしかたない三度の飯より・・・」というくらいまで好きではなかったのだ。たぶん。
周りでモノづくりに励む仲間たちを眺めながら、どこか冷めていた自分を思い出す。
とはいえ、美術を「鑑賞する」のはむしろ好きだし、自分で言うのもなんだけど良き鑑賞者の一人であると思う。

 

ところが最近、美術関係者らのお手伝いをすることが時々ある。
来月行う現代アート展のプレイベント「お・むすびじゅつ」ではご飯炊き指南役を仰せつかったし、
今日は朝から弊社精米工場で美術家で陶芸家の本原玲子さんの作品撮影の協力をした。
やや逃げるようにして距離を置いた美術が向こうのほうから近づいて来た。
ちょっと不思議な感じがしている。

 

 

午前中の澄んだ空気と光。
精米機を駆動するためのコンプレッサーやモーター音が響く。
米のタンクを叩く音、昇降機やパイプの中を米が流れる音。
八十を過ぎた父が何十年も続けてきたしごと。
精米工場の日常業務の中にその作品がある・・・。

 

 

僕は作り手にはならなかったが、こういう関わりはじつに楽しい。
いやむしろ性に合ってる。と今日気付いた。


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本原さんの個展は2月。東京で行われる。お近くの方はぜひ。

 

いそがやi・スペース
森岡書店

 


 

2013年01月28日 [ 3909hit ]
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