到着後、すぐに田んぼへ。
カミアカリの田んぼ。去年と同じ薄暮の時間。
去年は松下さんと一緒だった。
泣きたくなるほど美しい田んぼ風景だったことを思い出す。
中村くんには旅の始まりからこの田んぼの話をしていた。
旅の最後に見てもらいたかった田んぼ。
80年代から有機無農薬で栽培を続けている。
有機農法稲作の見本のような風景。
有機だから・・・無農薬だから・・・といういい訳はない。
この土地の風土(日照、地力、人が関われる時間と技)の中でできることを、きちんとやる。
簡単に言うと、ただそれだけ。
口で言うのと、やるとでは大違い。
それを菅井さんは粛々やっている。
葉色はこの時期としては明るい。
やや燃料(窒素分)が少ない感じ。
それでも穂肥はやらない。元肥だけで最後まで行く。
ゆえに量は獲れない。
けれども、食べ過ぎメタボ稲よりも、腹八分目で育った稲、締まった稲、その米の充実度は想像できよう。
― 今年も量は獲れないですよ・・・と菅井さん。
携帯で藤枝の松下さんへ稲の画像を送ると、即座に返事が返ってきた。
― ウオ〜ッ!今年も切れておりますな。最高!!菅井さんにお伝えください・・・。
4日間走った東北ロード、中村くんにとってこの4日間はどんな時間だっただろうか?
毎日毎日、見る田んぼ見る田んぼ、まったく異なるその姿、いい学びの時間になっただろうか?
南伊豆に帰りこれからどんな取り組みをしていくのだろうか?
収穫する米にその取り組みがどんな風に反映されるだろうか?
楽しみは尽きない。
そうだ、収穫の頃にまた南伊豆にも行かなきゃな。
_
画像上:2反かまちが手前と向こう側に一枚づつ、それが川上から4段。すべてが揃ってる。
画像中:こちらはコシヒカリ。
画像下:田中の桐の木。木陰でしばし涼む。大好きな場所。