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雨の日の配達。

 

今日は朝から土砂降りの雨、そして寒い日だった。
そんな中、ご年配夫婦のお宅へ配達に行った。
寒くて体が動かないと奥から声がした。
雨合羽と靴を脱ぎ荷物を持って声のする奥の居間へ入った。
お二人とも体調が思わしくないように見えた。
「ここから代金を持っていって・・・」とお財布を手渡された。
お代をいただいてから挨拶をして廊下を抜け靴を履き雨合羽を着た。

 

じつを云えばこういうことは割とあることでアンコメはこれまでも淡々とやってきたのだ。
ところが、今日は柄にもなく少しだけ身に詰まされた。
そのお客様は僕がアンコメでしごとを始めた20年以上も前からご愛顧いただいている方で
お元気な頃からすいぶん可愛がっていただいた思い出がたくさんあったからだ。

昼に店に戻ってからそのことをツイッターでつぶやいた。
ほどなく友人3人からそれに対するメッセージが届く。

 

S
私の年代でも、人が生活品を届けてくれる事がどれだけ助かるかを実感するときがあります。
物を届けてくれるだけでなく、気持ちまで届けて貰えたときのありがたさ。
お金を払うという事についての姿勢が変わりました。

 

M
先日のピザ宅配屋さんの救出劇を彷彿させますね....。

 

T
まさに生命線ですね!だから配達するんだね。

 

僕はかなり前に、アンコメのしごとのことをライフラインみたいなものだと友達に説明していた。
電気やガス、水道みたいなものに近いものだと思っていたからだ。
だからご注文があればできるだけ早く届けること。
さらにご注文をいただく前に訪問する。つまり御用聞きをする。
そんなことが使命だと感じていた。

 

時代は変わりライフライン的な役割は薄れたかのように思えていた。
御用聞きなんてのはもう死語のように思える時代になったからだ。
しかしだ。まんざらそうでもないと今日はすこし思った。
ただあまり心を動かされずに淡々と自然に受け入れながら仕事をしたい。
そういう日常がアンコメのしごとで、そこに少しだけ誇りを持ちたいと思った。
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The Like In I Love You - Brian Wilson

2011年02月28日 [ 4497hit ]
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