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ほぼイレギュラー。

 

臨時バイトのOくんが先日配達仕事中にこう僕に云った。
イレギュラーだらけなんですね。アンコメの仕事って・・・。
最初その言葉の意味はよく解らなかった。

 

Oくんは運転しながら入ってくる無線(アンコメ配送車には無線通信機が搭載されている)を聴いてた。
店の電話に次々に入ってくる注文が配送車へ無線で指示が飛ぶ。
その無線情報を聞きながら助手席の僕が他の配送車両に指示したり、
その場で伝票書いて直接そのお客様に向かったりと忙しくやっていた。
その様子を見て「イレギュラーだらけなんですね・・・」と云ったのだった。

 

朝、配達に出発する時は大雑把ながら配送ルートはある。
しかしその途中こんな風に様々なところから様々な注文が入るとそのルートを柔軟に補正していく。
配送の担当者は出発前にある程度イレギュラーは予想はしているから
車には店に戻らなくてもいいようにお米をはじめ色んな商品を事前に積んでいる。
それでも積んでないモノもあるから、店に戻る目的のためだけのルートにならないように
途中寄るべきお客様を挟み込んだりして補正する。
遠くへ走る場合はそのルート上に御用聞きに寄るべきお客様をプランする。
とにかくできるだけ無駄の少ないルートを常に考えながら走っている。
つまり一筆描きで走ることをイメージするのだ。
そうやって一日配送する。いや、行商する。

 

僕がこの行商業務の最前線にいた時に、こんなことがよくあった。
朝起き抜けにお客様の顔が何人か浮かぶ。
そしてその方たちがご注文するかもしれない商品の漠然としたイメージが沸く。
それをもとに出発前に車にそのイメージの商品を積む。
するとそのとおりのことが現実に起こる。
顔の浮かんだお客様から電話が入ったり、
寄ったりすると、イメージした商品をご所望だったりするのだ。
ちょっとビックリなのだが、営業職をしている人ならこんな経験は多かれ少なかれあるんじゃないだろうか。
それくらい当時は仕事に集中していたのだと思う。
まあ今はぜんぜんダメなんですけどね・・・。

 

つまりイレギュラーもまたイメージできるようになる。
だから傍からはイレギュラー見えてもやってる本人はそうでもない。
考えられる色んなことをできるだけたくさん想像しておく。
いや、やっていると想像してしまうのだ。こんな風に。

仕事ってどんな仕事も多かれ少なかれイレギュラーだらけのはず。
その場に応じて柔軟にフットワークよく動く。まるでスポーツみたいに。
これがアンコメの行商スタイルってものかな。
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Eagles - New Kid In Town

 

2011年02月24日 [ 4144hit ]
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