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記憶の地平【17】

 

人前でお話しをする機会が、今月と来月そして年明けにある。お話しする内容はカミアカリをはじめ、これまでアンコメや僕自身が考えてきたアイデアやプラン、そして実際にやってきた活動のことなど。今それらを毎晩整理している最中なのだけど、整理していたら、その話しの源泉は過去の記憶にあることに気づいた。そこで、その整理がてら、このコンテンツで少し書いていこうと思う。ご迷惑かな?まあちょっとお付き合いくださいな。

 

記憶の地平【17】 丘の向こうの地平 Gavotte1.2

 

カミアカリが雄弁に語り始めたら、生まれものがあるはずだ。意図することもなく。
それが、新たな価値。
僕流に云うと、「地平」。

 

正直云うと、地平を目指してここまで来たわけじゃない。
歩いてきたら地平があるらしいことに気づき、
それが望めるであろう丘の中腹にいることに気づいた。
そしてその丘を登って、その地平とやらを見てみたくなったというわけです。

 

丘は一見すると難所などありそうになく、なだらかに見えた。
けれど、登り始め標高が上がるほどに、そうでないことが分かってきた。
たぶんこれからさらにタフな山行となると想像される。

しかもこの山行は、ソロではなく、いつの間にかパーティーであることにも気づく。
しかも精鋭たちが揃っていた。
だからザイルを用意して、皆を繋げた。
僕は少しだけ先に行きルートの確保に努め、
松下は、後方の安全確保をしている。

 

地平がどんな風景なのかは、今はまったく分からない。
だけど、こんな風だといいなと、少し思っている。

 

「戦国の世、人を殺めるための道具であった刀剣が、太平の世には、美を語る道具になった」。

 

物質的には、何ら変わることのない金属の塊が、ある異なる角度で解釈された時、
新たな価値が紡がれる。
つまり、新たな地平が現れる。

 

稲の種、種が糧に、糧が美に。
ありえるだろうか?
だから丘を登って、そこに広がるかもしれない地平を見てみたい。

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次回がいよいよ地平18。最後か。
Bach cello suite No.6 Gavotte1.2

2010年10月27日 [ 4060hit ]
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