マイ リトル ライスフィールド。
松下が忙しい時間のぬって生ヌカを取りに来た。朝まで大雨洪水警報が出るほどの天気が嘘のように、スッキリと晴れあがっていた。
「どっちにしても水が引くまで田圃に入れないから、ちょうどいいタイミングさ・・・」
15キロ入りの生ヌカを25本、375キロを荷台に積んだ。「その代わりにこれ置いていくよ」と、トラックから降ろしたのは、どこかで見覚えのある甕(カメ)だった。
それは、作業所脇に置いてあるアレだとすぐに察しがついた。ところが、中には田圃の土と小さな苗が2つ。バケツ稲ならぬ、甕稲であった。
「どうだい!カワイイだろう、この苗、カミアカリだぞ・・・」と、いつものニヤニヤ面で云った。
松下のプレゼントは、いつもうれしいけれど、これはまた格別にうれしかった。六月は豊年エビ。七月は出穂。九月は黄金色。これから半年、生長を見守る楽しみができた。
2010年04月28日 [ 7733hit ]