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第16回 カミアカリドリーム土鍋炊飯研究班。

 9月16日(日)カミアカリドリーム会員の小谷さんと私(長坂)は岡部町飯炊き処「ゆとり庵」の植田さんを訪ねた。第一回の勉強会以来、計画を進めていた「誰でも炊けるカミアカリ土鍋炊飯法」の研究の輪郭がようやく見えてきたので、植田さんのカミアカリ炊飯法との比較検討と、その現状報告のために訪ねたというわけです。

 

 小谷さんはこの2ヶ月間、ほぼ毎日玄米を炊飯土鍋で炊き続け、炊飯土鍋で玄米を炊くためのフロー(流れ)の研究開発をしていました。私が彼にお願いしたのは「誰にでも炊ける・・・」というコンセプトで、ゆとり庵の植田さんのような達人技までは行かずとも、その一歩手前でもいいから、今日はじめて玄米を炊くという人にも、「これならできる!」と思える方法を開発するようにと、お願いしたのです。
そしてついに、九分程度納得のいくフローが完成したのです。それは、紆余曲折はあったものの、土鍋による白米炊飯のフローをベースに少し肉付けしたようなもので、結果的には炊飯のセオリーどおりのものだったのです。
今回そのフローで炊いた玄米と、M社IH式電気炊飯器玄米モードで炊いた玄米を3人でその食味試験を行ったのです。

 「小谷さん、ちゃんと炊けているよ・・・いいじゃないですか玄米らしさが生きてるよ。」
「炊飯器は・・・これはご飯だね・・・。」
それぞれを食べ比べての植田さんの、第一声であった。
せっかちな私は次に、こう言った。
「小谷さんの作ったこのフローを次回の勉強会でプレゼンしたいのですが、どうでしょうか?」
植田さんのその問いに対する答えはこうだった。
「火力や時間を数字や専門用語で表現しても素人にはチンプンカンプンだよ・・・。」
「僕らは、炊飯のことをある程度知っているから論理的な表現で理解できるけど、
何も知らない人にちゃんと説明するにはこの方法では伝わらないですよ・・・。」
「私はね、こんな風に炊飯中の土釜の風景を言葉にしたものを、作ってみたんですよ。」
それは、とてもわかりやすい言葉で書かれた一枚のレポートだった。
「湯気が横にバーッと出たらそこが沸騰。」
「ちりちりという音は水がなくなった音」
「弱火は火が1センチくらいの長さのこと」
まあこんな風な調子の文章がしたためられていたのです。
「誰にも炊ける・・・」がコンセプトだったにも関わらず、その一番大事な表現の部分で、誰にも解らない表現をしそうになったことに大いに反省したのでした。

 今後、再度このフローの確認を、植田さんにもお願いすることと、データ収集が遅れている浸漬時間の研究も植田さん、小谷さん両者で行い、浸漬時間からのフローの完成を目指し、その上でふつうの言葉で誰にでも解る表現方法に翻訳したものを、次回勉強会までに「誰でも炊けるカミアカリ土鍋炊飯法」としてプレゼンテーションできるように準備を進めることが決まったのです。

2007年(平成19年)9月16日

2007年09月16日 [ 2852hit ]
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