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2月1日号 こんな夢を見た。

 こんな夢を見た。

 どうやらそこは未来の安東(小生の住む町内)。町並みは今とそれほど変わらず、通り沿いには小生が子供の頃から見慣れた大きなシュロの木が、今も同じ家の庭にそびえているのが見えている。ただ、その同じ通りには見慣れない様々な廃品(?)回収車らしき車が、ご近所を一軒一軒訪問しているのが見えている。 
  廃品回収車というには相応しくない、なんともスタイリッシュないでたち。それらはトラックやバンといった見慣れた内燃機関のそれでなく、電気で動くものや、パワーアシスト付き自転車+リヤカーという仕組みの近未来的トランスポーターだったりする。まるでモーターショーのコンセプトモデルのごとき姿である。しかも騒音はなく排気による匂いも全くない。聞こえてくるのは、それに乗って訪問する人らの引き売り(?)の声だけだ。

 まだ起業したばかりと思える20代前半くらいの若者の操るトランスポーターは、純粋なる人力で駆動するものらしい。頭の巻いた手ぬぐいが汗で濡れている。
  「お兄さんスゴイリヤカー引いてるね?」と小生が訊ねると
  「ええ・・・これフルカーボンなんですよ・・・空荷なら車重はたったの6キロ台なんですけど・・・引いてみますか?」
  「いや、遠慮しておくよ・・・ところで何を集めているの?
  「はい、1980年から2020年頃までの家電ですよ・・・レアメタルの宝庫なんすよ・・・」
  彼は古い家電製品を専門に集めることを生業にしているらしい。

 面白いことに、新聞紙やダンボールや空き缶、空きビンなどの、おなじみ以外に、いわゆる紙ゴミや、なんと生ゴミまで回収している。さらに下水に流していたはずの人が排出する、あの有機物までも、見知ったバキュームカーとは似ても似つかない個々に専用のタンクの付いたスタイリッシュなバキュームカーで集めている業者がいる。
  そのバキュームカーのおじさん曰く
  「ここの家のは、玉露用の下肥に使う一級品だから、他よりいい値で買わせてもらってるよ・・・」
  「どうすれば、その値段で買ってもらえるのですか?」小生が訊ねると、
  「さあな?あんたが何を喰っているかが問題なのさ・・・ここの家の人に何喰ってるか聞いてごらんよ」
  そんな話しをしている横で、その家から規格サイズのバッテリーユニットも何本か回収し、そのバキュームカーにセットされたユニットと交換をはじめた。
  「奥さん、今日はいい天気だったからXXキロワットですね・・・ここんとこ、お天気続きで相場が下がっちゃってね、高く買えなくてゴメンね・・・キロXX円だから今日はXXXX円しかなんないや・・・下肥のほうは高く買わせてもらうから勘弁しといてね・・・」という会話が聞こえてきた。
  お向かいのお宅は、最近より効率の良い最新式のソーラー発電モジュールに交換し、余った電気と下肥で得たお金を、さるボランティア団体に寄付しているらしい。

 およそ家庭から排出されるもの、生み出されるもの、あらゆるものが回収されしかも、それぞれの専門の業者が回収しているのだ。その上、それらの回収物はすべて買い取られているのである。こんな夢を見た原因はすぐわかった。先月新聞で見たある記事が原因だったのだ。

 「ニッポン、じつは希少金属大国? 金は南アフリカをしのぐ」

 記事の内容は、こんなものだった。
携帯電話やパソコンの部品などに使われている金などの希少金属の総量を合計すると、日本国内の埋蔵量は、世界有数の資源国に匹敵する規模になるというのだ。推定される金の量は6800トンで南アフリカの天然埋蔵量約6000トンを上回る世界最大。銀も60000トン、インジウムが約700トンなど、いずれも埋蔵量が世界最大に相当するそうなのだ。
それを知った時、希少金属同様に世界中から輸入している食糧だって何らかの形で有機物として埋蔵されているに違いないと思ったのだ。それが小生のイマジネーションを刺激し、この夢に繋がったというわけだ。

 じつはこの夢にはちょっとした続きがありまして、その時代でもどうやら商売を続けている安東米店のお話しです。
おかげさまで夢に出てくる未来の安東米店でも、アンコメ米作りプロジェクトが続いておりまして、ホームページを覗いてみると「アンコメ米作りプロジェクト2028」というタイトルで、このシーズンも田圃通いをしております。
そしてやはり相変わらず5代目も酔狂店主で、そんな彼だか彼女が、そうやって回収される何らかの有機物を肥料にして有機栽培で米作りすることに凝っていて、生産者の松下ナニガシと「静岡にある、あの有機物だと、こんな風味や味や食感ができるよ〜静岡らしさが出るんだよね・・・」なんてことをやっている様子なのであります。
ただし、その有機物の正体が解るか解らないかするところで、眼が覚めてしまったのです・・・。しかしその有機物を知った時の、「腑に落ちる」あの感覚だけは今も残っているのです。
ああ気になるな〜。今日は早く寝てもう一度見たいな。この夢の続きを。

 


金は南アしのぐ。
金は南アしのぐ。
2007年01月28日 [ 3606hit ]
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