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台風19号がやってきた。

 

昨年もちょうどこの時期、たしか台風24号の襲来で静岡県の西部の田んぼでは塩害を被った。晩生品種は夏の暑さによる被害リスクを受けない代わりに台風の影響を被るリスクがある。ある遠州地域沿岸部の生産者は5年に1度被るリスクを回避するため晩生品種の栽培を今年から止めた。年々大型化するようにも感じる台風のリスクは農業経営上、けっして見過せない現実なのだ。

台風が去った10月13日の午前中、関係のある各地域の生産者さんへ被害や安否の確認のために電話をしてみると、どの生産者さんも概ね直接的な被害はなかったものの各地域では河川の氾濫などの大小様々な被害があったとの話を聞くことができた。考えてみれば水田が拓かれた土地とは、そもそも河川の流路だった場所が多く、その土地を何代もかけて土木工事によって治水することで安定的な農が形づくられてきた歴史がある。今回のような想定以上の大量の降雨が発生すると、その安定が一瞬のうちに覆されてしまう。自然の持つありがたみと裏腹に厳しさを目の当たりにした気がします。

午後になってから藤枝の松下圃場へも様子を見に行った。被害がなかったことは確認はしていたが今年最後の実りの姿(にこまる)をこの目で見たかったのです。収穫作業は最終の前半戦がちょうど終わったところでした。残った稲は風雨に叩かれた形跡をなく、いつもながらしなやかに且つ凛としてそこにあった。

田んぼの北面に目をやるとそこは栃山川、すでに流れは穏やかでしたが法面に自生する草の倒れ具合から、かなりの水量が流れ下ったことが見受けられた。ここも土手を超えるほどの水量ならばこの圃場もどうなっていたかわからない。今回はたまたまラッキーだっただけのこと。どこの地域、どこの生産者、どこの圃場であろうとも例外なく被害のリスクはある。水田稲作とはそういうものだと、あらためて感じつつ実りのピークを迎え黄金に輝く「にこまる」の雄姿を眺めた。
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2019年10月14日 [ 235hit ]
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