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6月4日号 お疲れモードの松下くんの巻

 数日前に松下くんに電話したら、「田植えもそろそろ終盤だよ・・・」と聞いたので、高野くんの田圃の帰り道、ちょっとだけ寄ってみた。時間はすでに夕方5時を過ぎていた。

  苗場横の眺めのよい場所に車を止め、松下くんに電話すると「グッドタイミング!あと5分で帰る・・・」という返事。5分もしないうちに田植え機を積んだいつものトラックに乗って松下くんは帰ってきた。顔を見るなり「今年は忙しいわー」と一言。
5月中は例年よりも低い気温だったせいで苗の生育が低調だったのだが、ここに来て天気が一変。いっきに生育が進んでしまい、田植えが追いつかないという。
「残りは山田(山田錦)だけだ・・・」
「あと1週間くらいかな・・・オーストラリア戦までには終わるだろう・・・」
そうなのだ、今年はワールドカップイヤーなのだ。仕事も趣味も人生すべて稲作という松下くんでも、一つだけ道楽があるのだ。それがサッカー観戦なのだ。
前回2002年の日韓開催時は、昼間の試合をどうやって見ようかと模索し、田植え機に液晶の小型テレビを取り付けようかと真剣に考えるほどだった。まあこれだけはQC的に問題だとあきらめてもらったのだが・・・。忙しい理由の一因にワールドカップの存在は否定できないようである。それにもまして日本代表の初戦が来週の月曜日に迫っている、となれば忙しいわけである。

 帰り道、アンコメ米作りプロジェクトの主力品種ヒノヒカリの田圃へ寄ってみた。1週間前に田植えされたヒノヒカリの苗は、まだ見るからに弱々しく、今まさに自らの生きる場所を開拓しようと懸命に生きている雰囲気だった。
有機栽培の多くがそのように、苗の初期生長にとってはなかなか厳しい環境であることは否めない。しかし初期の段階で厳しいことは、しっかり根を張ってから体を作るという、植物としてあたりまえの生長をすることになる。そのことは、その後の生長過程で健康で病気に掛かりにくい体を作ることにも有利だし、最終的に結実した米の質にも良い影響を与えるのである。
ここまで来れば、我がサッカー日本代表同様に、今はただ見守り祈るほかないのである。

※山田錦とは酒造用好適品種のこと。

 


夕刻迫るヒノヒカリの田圃。田植えから1週間、今はただ見守るのみ。
夕刻迫るヒノヒカリの田圃。田植えから1週間、今はただ見守るのみ。
2006年01月28日 [ 3580hit ]
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