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6月4日号 高野農場、苗の生育順調なりの巻

 5月の連休明けから天候不順のせいなのか珍しく体調を崩した。そのおかげで田圃通いに行けずに悶々とした日々を送っていたが、今日は約1ヶ月ぶりに田圃に出かけることができた。車にポケットノートと愛用の銀塩カメラ、田圃専用長靴そして70年代のロックの入ったCDを放り込み、菊川の高野農場へ高速を飛ばして向かった。

  インターチェンジを降りてほどなく行くと、幹線道路は大穀倉地帯の真ん中を走っていく。窓を全開にして行く道の左右の田圃はもうすでに田植えが終わっている。毎年この界隈の田植えはお茶の関係もあってか他の地域より若干早く行われる。人によっては4月中に田植えするところもあるなど、温暖な静岡ならではのことである。

 農場に到着すると、高野くんはいつもどおり笑顔で迎えてくれた。彼からは苗の状況をちくいちメールで報告をもらっていたのでとくに心配はしていなかったが、やはり自分の目で確かめたくて到着するなり少し離れたところにある苗場へ直行した。
減反の代替として栽培されている麦畑に囲まれた三反ほどの田圃の隅に1列だけ丁寧に設えられた苗床。そのこじんまりとした姿はなかなかいい。さっそくネットでできた覆を外すと立派に生長した若苗があった。5月14日に種まきしてから今日で葉数はちょうど3枚。4枚目が出るまでに生長したらいよいよ田植えである。

 今年は3種類の苗を育てている。「ヒノヒカリ」、「あいちのかおり」、そして僕がリクエストした「ハツシモ」である。姿としては、「あいちのかおり」と「ハツシモ」は同じ系統ということもあってか良く似ている。しかし晩生品種である「ハツシモ」のほうがやや生育が旺盛なように見える。同じ日に種まきしたにも関わらず「あいちのかおり」より、やや大ぶりで色も濃い。晩生というマラソンランナー的、ノンビリ長い走りをする品種の初期生長は意外にもスプリンターなのには驚かされた。

 このまま順調に生長すれば10日後の6月14日頃に田植えの予定。今は秒読みの段階である。それまでにできる限り平らな田圃を作るために整備に励むそうだ。平らな田圃こそ、農薬に頼らない栽培、品質の良い米を育てるための地味ながら最も重要な作業だ。その仕事が順調に進むようこの1週間、お天気が続くようにただ祈るばかりである。

 


あいちのかおりの苗。田植え直前にはもっと根が生えてくるそうだ。
あいちのかおりの苗。田植え直前にはもっと根が生えてくるそうだ。
2006年01月28日 [ 3231hit ]
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