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4月17日号 平和なる春草の巻

 寒い。そして雨が多い。先週一週間ときたら雨が降らない日が何日あったことか、降らない日でも空は曇天。去年の今頃には、もうかなり暖かくて日中は腕まくりしていたことを思い出される。それくらい今年の春は寒いのだ。そんなうすら寒い月曜日の午後、1ヶ月ぶりに松下くんの田圃へ出掛けた。

  この時期の田圃ウオッチングのお楽しみはなんと言っても、田越しする前のなんとも平穏な美しさだ。昨年の稲の刈り株と動き始めたばかりの春草との絶妙のコラボレーション。春草は要するに雑草であるから、しばらくすれば耕して肥料になってしまう運命なのだけど、嵐の前の静けさというべきか、もうすぐ敵対関係となる春草がなんとも愛おしく見えるのは現場をやっていない者の気楽さゆえだろうか。僕は松下くんと待ち合わせた時間が来るまでの少し間、この美しくのんびりとした風景を満喫しようとカメラ片手に田圃の中を散策してみた。

 しばらくするとトラックに乗った松下くんが現れた。僕は松下くん来るなりこう質問した。「いつものこの時期にしては草が少ないような気がするけど・・・」。じつは毎年この平穏な風景を見に来るのは遅くとも4月上旬、こんな桜が散ってから1週間も後で、この雰囲気は味わえるなんて少し変な気がしたからだった。案の定、今年は気温の低さから春草の動きが少ないそうである。そういうことならさぞ仕事も順調なのかと思いきや、雨が多いことで外仕事がはかどらない上に、この時期に準備する基肥、追肥に使う自家製たい肥の発酵が低温のためになかなか進まないことで仕事の消化状況としては「ボチボチ」ということらしい。結局のところすべてが生き物相手、ことに微生物相手となると気温や湿度など、その時々の気候の支配の中で仕事をするほかはないのである。まあそれが嫌なら、日頃松下くんが一般的な栽培方法のことを皮肉を込めて言うところの「特殊化学農法」をやれば良いということなのだが。


昨年の稲の刈り株と動き始めた春草のコラボレーションが美しい。この時期だけの平和な時間。
昨年の稲の刈り株と動き始めた春草のコラボレーションが美しい。この時期だけの平和な時間。
2006年01月28日 [ 2280hit ]
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