昨年2017年7月10日、同じタイトルでレポートしてからほぼ一年、通称ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)が増え始めたようだ・・・。
南米原産のこの生物、およそニッポンの水田風景には似つかわしくないピンク色のタマゴ、巨体うごめくその姿。さりながら、今や松下の抑草除草技術にとって、その一翼を担っていることは、2017年7月10日のレポートで説明したとおりだ。その後、松下は卵を発見しても殺生せず、ジャンボタニシを減らさぬように意識してやってきた。さらにジャンボタニシの少ない田んぼには、多い田んぼからトレードしたりもしてきた。その結果、かつてのような個体数に戻ってきたかのように見受けられる。とくに個体数の多い学校前と呼んでいる田んぼでは「ジャンボタニシ繁殖場!?」と呼びたくなるくらいの増殖ぶりに驚いた。その成果として今年は雑草がほとんどない。かなりの雑草をジャンボタニシが喰い尽くしているようだ。かつてはあんなに憎んでいたこの外来生物が、今は頼もしく見えるから不思議だ。人という生き物は何ともエゴイスティックなものだなと、苦笑いするほかない。
園主松下は出掛けていたので、その場でこんなメッセージをスマホから送ってみた。
― ジャンボタニシ繁殖場!?でカミアカリ観察しています(笑)
するとすぐに松下から返信が来た。
― 今年は豊作だでさ~!
畦傍でひとり大笑いをしてしまった。
田植えは6月17日にすべて完了したとのこと。これからは水の管理をしながら、日に日の生長する稲を見守るのが仕事。苗がジャンボタニシに喰われ、ところどころ欠株も見受けれらるが、それらは想定内のこと。大勢に影響はない。「肉を切らせて骨を断つ」作戦は今のところ上手くいっている様子である。
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画像上:水の取り入れ口の塩ビ管にもタマゴ。
画像中:ところごころ欠株があるのは田植え直後に食害にあった痕跡。
画像下:水中にうごめいているのが通称ジャンボタニシ、スクミリンゴガイ。