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桜とレンゲ
 
 
そういえば1月の終わり、とても寒い日の夕方、ちょっとだけ田んぼに寄った。
冬の田んぼには見所などない・・・と思われがちだが、そうは思わない。
たしかに春や夏のように賑やかではない。しかし静かだからこその景色がある。
たとえば白化したヒコばえ。
 
ヒコばえとは、稲刈り後に生えてくる稲のこと。
冬至に向かって日照時間が短くなるので大きくは生長しないが少ないながらも実(米)をつける。
その姿のまま、冬を迎えると白化するのだ。
寒い冬の夕方、それが見たくて、むりやり用事を作って田んぼへ行ったのだった。
 
その後、花粉舞い散る一ヶ月は田んぼ通いは休止。
静岡はスギ花粉のメッカ、けっして無理はしてはいけない。
僕の場合、そこから解放されるのが桜の開花宣言の頃。
今年静岡では今日(3/22日)開花した。去年より2日早い発表、そこでさっそく田んぼへ行ってみた。
 
まだポツリポツリであるけれど、レンゲの花が咲いていた。
レンゲは豆科の植物、空気中の窒素を固定する能力を根粒菌との共生関係によって勝ち得た植物。
その能力を人は肥料として利用してきた。
つまりはレンゲはその年栽培する稲の元肥となるのだ。
 
レンゲは昨年の白化したひこばえに取り付くようにして、一輪、また一輪。
静まりかえっていた冬の田んぼに春の到来を告げる。
けれどこれは束の間のこと。
きっと数週間もすれば一面レンゲ畑になるはずだが、そのタイミングでひこばえ共々、田に鋤き込まれる宿命。
だから忙しくとも近所に行く用事のある時はチラ見でも足を運ぶつもり。
 
27年産の作付けはいよいよ秒読みだ。
 
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画像上:白化した刈り株とレンゲ
画像中:苗場だけはすでに整備済み。完璧な水平面が作られている。種まき作業は4/20頃から。
画像下:畦草のタンポポ。あさひの夢ほ場にて。
2015年03月23日 [ 4537hit ]
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