梅雨入り前の日曜日。

 

 

 

気温は30℃以上、今日は日差しが強い。
表層かじるようにして数回耕しただけの田んぼに水が入る。
しばらくするとイネ科の野草、ススメノテッポウが生え始める。
その頃に代掻きを始める。
 
畦でカメラを構え作業の様子を眺める。
すると作業中、何度かトラクターを降りては休憩する松下が気になった。
トラクターが転回する地点に来るたびにトラクターを降り田んぼに立つ。
しばらくするとまたトラクターに乗り作業する。それを繰り返している。
 
聞けば、この時期、長靴がつらいとのこと。つまり長靴の中が蒸れて熱くなるのだという。
そこでこうやって時々作業を止め、トラクターから降り、田んぼに足をつっこみ、長靴ごと足を冷やすのだという。
冷えたらまたトラクターに乗る。その繰り返しをしているそうだ。
 
 
6月1日。梅雨入り前のこの時期の日差しは半端ない。
田んぼに一日いると梅雨空さえも恋しくなるから不思議。
梅雨になれば、その梅雨空も恨めしく思うに違いないのに・・・。
 
さて6月1日は松下にとって特別な日でもある。
彼の実験田の田植えの日なのだ。
 
松下が「稲オタク」と呼ばれる所以のひとつに稲品種コレクションがある。
明治大正期から受け継がれてきたニッポン品種から海外の品種。
見た目が面白い珍品種。
自らが発見育種している品種など、
早生から晩生まで種々様々、その種類は何百とある。
 
その稲コレクションの中のいくつかを、この日、6月1日に一斉に田植えするのだ。
一列づつすべて異なる品種を6〜7株づつ100列強、鉄塔脇まで順に手植えしていく。
まるで記念日のようにニヤニヤしながら手植えする姿は趣味人そのもの。
松下の名刺の肩書にある「仕事・稲作。趣味・稲作。特技・稲作」の中で、
このひと時だけは「趣味・稲作」という風に僕には見えた。
 
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画像上:6月1日は趣味稲作の日

画像中:代掻き

画像下:冷却中

 

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日本一の稲オタク“松下明弘”のオモシロ農業を垣間見るツアー
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お問い合わせ、参加申込みは、そふと研究室まで。
 
 
 

 

 

2014年06月04日 [ 4972hit ]
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