22年産インプレッション。

2010/11/17 14:34 投稿者:  ankome

 

このプロジェクト、松下が栽培しアンコメは販売するお米は、もうすでに10月下旬には全部揃った。
「いただき」、「あさひの夢」、そして「ヒノヒカリ」。
それらのインプレッションをまだしていなかった。
もちろん全部試食をすませ、販売しているにも関わらず・・・。

 

正直に言う。今年は表現が難しい。
いやけっして不味いわけじゃないんですよ。
つまり、僕自身がきちんと分かるところに落ちていない。

 

毎年、松下のお米は何かしら強烈な何かを持っている。
それは、時にうるさく感じるほどの強烈さである。
ところが22年産は、その鳴りを潜めている。
これをどう捉えるべきなのか?言葉が生まれない。
つまりインプレッションが書けない。
しかし、今感じていることを、今の言葉で書くこととしよう。

「いただき」、「あさひの夢」、そして「ヒノヒカリ」、この3種。


このすべてがみな同じ米のように感じ、例年のような圧倒的なキャラの違いを感じない。
それぞれの持っているべき個性が今年はどうにも現れにくい。
米粒の見た目、ルックスはまったく違うにも関わらず。

 

「いただき」は香りが強い。堆肥を思わせるような発酵香がある。炊いている時からその香気が溢れ出る。
味もしっかりしている。しかし触感がゆるい。9月の高温影響がモロに出ている感じ。

 

「あさひの夢」は見た目がNG。いわゆる背白(米粒の側面が白化している)だらけ。
香りは「いただき」ほどではないが、品のいい甘い香りがある。ただし味はあっさり。
ただ不思議なことに触感がいい。ゆるくない。こんなにも背白だらけなのに、意外なほど触感がいいのだ。

 

「ヒノヒカリ」は見た目はいい。見ていてもっとも安心できる品質。だけど香りが弱い。
「いただき」と比べたら三分の一かな。とにかく静か。じつは味も静か。
触感がゆるい。それに舌触りがスムースでない。
松下らしさが弱い。切れがない。そういう感じを持った。

 

頭が痛いが、22年産はこういうインプレッションとなってしまった。


さて、この記事を書いている後ろで、思いつきでやってみた。
それは、この3種をブレンドしてみたのだ。
プロジェクト米としては、意図してブレンドしたのは、初めてだったかもしれない。
そして食べて驚いた。
足りないところを補い、香り、味、触感のバランスが取れている。

 

この方法があった!だからブレンドは面白い。
22年産はブレンドして食べていただこうかな?悩んだ末にこういう方法に気づいた。
このプロジェクトとしては、松下ブレンドってのは初めてオススメする方法かな。
10年もやっていると、こんなこともあるんだな。
だからプロジェクトは面白い。
だから止められない。

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アンコメ米作りプロジェクト米3種
栽培地:静岡県藤枝市青南町
生産者:松下明弘
栽培方法:有機JAS(無農薬無化学肥料栽培米)

 

松下×安米いただき 1キロ720円 5キロ3500円 10キロ6900円
松下×安米あさひの夢 1キロ690円 5キロ3350円 10キロ6600円
松下×安米ヒノヒカリ 1キロ720円 5キロ3500円 10キロ6900円
※表示価格は玄米価格です。分づき米、白米にもできます。