3月21日号 松下×安米2003始動!の巻

2003/1/27 0:00 投稿者:  ankome

早いもので今年もこの日がやって来た。松下くんの有機農法を支える有機物のひとつである米糠を運ぶ日である。今年小生が運ぶ量は全部で紙の米袋で105袋分重量1575キログラム。それを3回に分けて2週間おきに届ける。今日は2セットめである。食べ物の安心安全がとりだたされて以来各地で有機農法による栽培が盛んになったことで皮肉にも良質の有機物が手に入りにくくなってしまった。たった105袋分の米糠でさえプロの農作物生産者から家庭菜園の方まで多くの方が買いにくるこのシーズンには自前の精米工場から出る米糠だけでは間に合わずまわりに応援をたのまなくてはならないほどなのである。松下くんはこの米糠にとある動物性の有機物(残念ながら企業秘密)を混ぜ発酵させてたものを堆肥として使う。その堆肥製造1回分が米糠35袋分必要になりこれを計3回作ることから35袋×3回に分けて届けているというわけ。

これから有機農法が普通の農業になることはすばらしいことではあるが、もしかするとそのための良質な有機物が足りなくなるかもしれない。それを防ぐには大規模な生ゴミ堆肥化工場が必要になることは間違いないと想像がつく。しかしこれだけ食料自給率の低いニッポンが日本列島以外の地域から輸入される食べ物を食いちらかし、残った残飯や生ゴミを片っ端から堆肥にしたら国土が広がるくらいならカワイイ話だけれど、それと同時に土地の富栄養化!?なんてまた別の環境破壊を起こすかもしれない。自給率を上げなければ本質的な循環型農業なんて絵空事のように思う。などと書いているところに電話が入った。知り合いの野菜農家のMさんである。彼によれば「残飯や生ゴミで作った堆肥は・・・・必ずしも個々の野菜や稲に都合に良い最良の堆肥というわけでは・・・・」という。成分的に少々問題ありということだった。これはまたプロの意見、素人考えのように単純にはいかないのである。それだけ現代の農作物の栽培、流通、消費の流れはそう単純ではないようである。

2002年度の最後に「今年も田圃の中のアートを見出すべく田圃通いはもうすぐ始まるのである」と記した。今年はその試みとして田圃にある美しい造形を切り撮ってみようと思う。

1回目はこちら。


●田植え体験会参加者募集●
今年も田植え体験会を6月8日(日)に予定しています。松下農業に興味ある方はもちろん思いっきり土にまみれてストレスを発散したい方、ファミリーのご参加も大歓迎です。参加ご希望の方はご連絡ください。(雨天は中止)


米糠


カス

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米糠+カス

2003年度 )
昨年刈り取られた稲の茎が風雨によって流され美しい造形を作り出している様子
昨年刈り取られた稲の茎が風雨によって流され美しい造形を作り出している様子