もういくつ寝ると・・・。 | |
今日は、お正月用もち米の精米日。
昔にくらべたら量は少なくなったとはいえ、精米機は朝からフル稼働。
今年も八十過ぎの父と口喧嘩しながら正月用のもち米を搗く(精米する)。(笑)
数えたら23回目か。
子供時代の手伝いから入れると何回この光景を見てきたことか・・・。
毎年この日は、なんだか特別な感じがする。
大げさにいうと、我が店の聖なる日。みたいな感じ。
この日が来ると
ようやく年末の気分になってくる。
もういくつ寝ると・・・。
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真冬快晴 | |
遅れていた年末の準備がようやく整った。
商品の仕入れ。
チラシの準備。
スタッフみんなで考えて丁寧に計画した。
だから少々遅れはしたけど充実している。
さて、あとは動けるだけ動くだけ。
真冬の静岡、空は澄み切って、これでもかってほど青い。
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画像:興津 |
浸す。浸さぬ。 | |
9月についで2回目の弥生時代の登呂ムラへ。
来年、登呂で行う予定のワークショップのための準備作業。
今回は登呂の田圃の土でつくった台付き甕型土器での煮炊き実証実験。
用意したのは分づき米。品種は、にこまる。搗き加減は分づき米。
白米に近い状態から玄米に近い状態の米までが混在した状態のもので、
臼と杵で人力で搗いたコンディションを精米機で再現してみた。
それを下準備の異なる2つに分け、それぞれのアルファ化(米デンプンの糊化:たべられる状態になること)に
トライしてみた。
分づき米A・・・水に浸しておいたもの(完全浸漬状態)
分づき米B・・・水に浸さないもの(生米状態)
なぜ、浸した米と浸さない米(生米)を用意したか?
以前から、ひとつ疑問があった。
なぜ、米を水に浸すという技術が生まれたのか?
現代人が米を炊く時に必須条件のこの下準備の理由が知りたかった。
弥生時代には他の地域では甑(こしき)を用いてこともわかっているので、
水に浸すという技術はすでに弥生時代にはありました。
であるなら、登呂ムラの住人もこの技術を用いていたかもしれない。
だから、この場所でその意味を知りたかったわけです。
僕の仮説はこんなものだった・・・。
浸漬してない米→米デンプンのアルファ化に時間が掛かる→燃料の大量消費→無駄。
浸漬した米→米デンプンのアルファ化が早い→省燃料→経済的
きっと、浸漬してない米はたくさんの燃料(薪)使うだろうと想像したわけです。
そこで、それぞれがどれくらいの燃料が必要だったかを調べるために
米がアルファ化するために消費した薪の量を測ってみることにした。
結果は想像とは異なるものでした。
土器の形状が異なるので完全なイコールコンディションではなかったものの、
使った薪の量はほとんど違いがなかったのです。
食べてみると、どちらも食感こそ違え米デンプンはちゃんとアルファ化していました。
あえて表現するならこんな感じ。
分づき米A・・・硬めの粥(カタカユ)
分づき米B・・・柔らかい粥(ユルカユ)
食べながら、経済性云々よりも、大事なのはその食感そのものではないかと気づきました。
どっちが好き?美味しい?との会話をしていて、
ほとんどの人が「分づき米B・・・柔らかい粥(ユルカユ)」を選んだからです。
厳密にいうと食感のスムースさは、分づき米Bが圧倒的にいい。
分づき米Aは、わずかに舌にザラつく感じが残っていた。
皆はその微妙な差異を感じとったのだと思うのです。
これはあくまでも想像ですが・・・
水に浸すという技術は、たんに美味しいものを求めていく過程で気づいた「技術」ではないかと思い始めています。
人口70人
一人あたり年間30キロの余剰米。
争いのない平和な村。
充分に喰っていけてるライフスタイル。
であるなら、美味しいものをより美味しくすることに興味が湧くのは、
人間としてごく自然なことだと思うわけです。
さて、現代の皆さん、どう空想しますか?
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カミアカリ入り19雑穀 つくりました。 | |
作っちゃいました。 しかも、アンコメだからこその巨大胚芽米カミアカリ(玄米)入り! それに米屋が作る雑穀米だからお米中心でブレンド。
巨大胚芽米カミアカリをはじめ
それらに加えて・・・
数が多いだけが魅力じゃない。味もなかなかです。 風味満点、美味しい雑穀米、
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金曜日の午前中 | |
月に何度かやってくる近所の幼稚園の園児さんのお買い物体験プログラム。
何を?
今日は静岡森町堀内さんの「コシヒカリ」にするか「キヌヒカリ」にするか話し合っているところ。
拙い言葉でも自分の意見を言う。 すっかり大人年齢の自分、じつはぜんぜん出来てないことに気付く・・・。
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ライク ア ダルメシアン。 | |
カメムシ被害の米粒。
これらは色で選別する機械を使って取り除いている。
じつはこの米粒たちのことを僕は勝手にこう呼んでいる。
たくさんのダルメシアンは、まるで101匹のわんちゃんみたいでちょっと愛しい。
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設計 | |
料理人の方々から様々なリクエストをいただくことがある。
はじめ、電話でお話しを聞いた際、ピンときたキーワードがあった。
同じ釜の飯を食いながら話す・・・。
味や香り、食感を言葉化するよりも、
今回は「〜茶漬け」というテーマが絞られていたので、
― やっぱりこっちだね。こういう食感が欲しかった・・・。
口どけいいごはんは唾液と交わるスピードも速いからファーストインプレッションがいい。
あと2品種試したい米がある。
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スイハニング日和 | |
土曜日はある勉強会主催で土鍋ごはん炊きのワークショップ。
天気快晴。まさにスイハニング日和。
最初から強火で〜沸騰したら弱火にしてくださ〜い。
湯気の姿が変わってきたら香りをとってみてくださ〜い。
香ばしい香りとブツブツという音がしたら消火!
おコゲを作りたいチームはもうしばらく火を消さないでがんばって!
火を消したら15分待ってくださ〜い。じっくり蒸らしてますよ〜。
蓋を開けたら撹拌!ごはんを空気に触れさせてくださ〜い。表面がコートされてピカピカになりますよ〜。
はい出来上がり。
召し上がれ!
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画像上:初めてでもぜったいに失敗しない!それが土鍋スイハニング!
画像中:アンコメ店主は羽釜と薪で巨大胚芽米カミアカリをスイハニングした。
画像下:大人も遠足気分。持ち寄ったマイおかずで同じ釜の飯をいただく。それにしていい天気。 |
神嘗祭 | |
今日から神嘗祭。
外宮では10月15日宵と16日暁、
何年か前このお祭りに参加したことがありました。
ちょうど今日、神嘗祭の初日に松下さんのお米(にこまる)が入荷しました。
松下さんのフルネームは松下明弘、
松明。
もうおわかりですね。 松下さんもこれで24年産の稲作は無事完了。
今宵は24年産の収穫の無事を感謝します。
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美しすぎる石積み | |
休みの日、鉄道で井川へ。
駅を降りたら、てくてく散歩。
集落を抜け茶畑抜けたら吊り橋発見。
向こう岸へ行ってみたら、美しい石垣の段々畑出現。
野良仕事中の方に訊ねる。
かつてのここは棚田だったそうだ。
それにして美し過ぎる。
扇積み。という技法らしい。
石が丸いから、ここからかなり下ったところの河原から、もっこで担いで運んだのだろう。
天空に近いこの場所に、意匠的にも美しい石積み。
反収はどれくらいだっただろうか?
平野部の七掛け?それとも半分?少しでも収量を増やしたい。
だからこそ水を溜め太陽熱で暖めたい。
水を漏らさぬ水田にするために懸命にしていたら美しくなっていた。
喰って生きるための弛まぬ時間って凄い。
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