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旅する羽釜 4
 
 
2013年7月8、9日、フランスのシャンパーニュ地方にある中世の古城、フェール城で行われた能フェスティバルに参加し、羽釜スイハニング(炊き)、おむすびをつくってきました。これはそのレポートです。
 
 
 
旅する羽釜 4
 
 
大汗かいてようやくホテルに着いた。
4階の部屋までスイハニングフル装備+水12リットルを持ってやっとこさ登った。
なんでわざわざ最上階なんだよ。と言うくらい狭くで急な階段。
ホテルのマダムとその娘さんがフレンドリーかつ超美人だったのがせめてもの救い。笑。
 
田中隊員と僕は部屋に入るやいなやベッドに倒れ込む。おしまい。
それが何時だったのかも記憶にない。
深夜、近所の歓楽街から聞こえてくる音楽とクルマの爆音で目が覚めた。
ったく、どこの国にもいるもんだな・・・と、つぶやきながら汗臭いTシャツを脱ぎ、シャワーを浴びた。
 
そもそも、本当にこの水が必要だったのか?
運んでる途中、何度も考えた。
もっとほかに選択肢はなかったのか?
そこで1本開けて飲んでみた。
 
柔らかい!
 
フランスに来てたった一日というのにそれはとても柔らかく感じた。
やっぱりこれで正解。というかそう信じた。
がぶ飲みしてホッとしてから、ベッド脇に置いたボトルをスマホで撮り、それをFBにこんなキャプションを付けてアップした。
 
日本の米を行った先の水で炊き、行った先の塩でおむすびを結ぶ。と言いつつ、硬い水はさすがに不安になり、パリ在住の協力者に手配してもらったフランスでもっとも柔らかい水。日中強い日差しの中、大汗かきながらようやく調達した。ここまでして調達する意味があるのか?と、途中何度も考えた。試しに一本飲んでみた。柔らかい!こんな気分で飲む異国の水は何とも沁みまする@ランス2340時
 
それからもう一度眠りに落ちた。
目が覚めると鎧扉から朝の光が漏れていた。
朝食前、ノートルダムにミッション成就祈願の参拝に行こうと、田中隊員と二人、昨日歩いた道へもう一度向かった。
 
 
つづく
 
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画像上:フランス国内で買えるもっとも柔らかい水、montcalm ピレネー産とのこと。
画像中:朝、鎧扉。
画像下:早朝、清掃車しかいないランスノートルダム大寺院。田中隊員と。
2013年07月25日 [ 5434hit ]
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