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2007年バックナンバー

3月20日号 はじめまして安東米店、アンコメです。

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 アンコメのある安東でも、一昨日小学校の卒業式がありました。桜が咲く少し前のこの時期、このように毎年あちこちで別れの場面を目にします。しかし数週間後の桜が咲く頃(今年静岡の開花予報は3月27日頃、満開は4月3日頃)には、また新たな出会いも始まるのです。

 当店のある安東地区は、典型的な住宅地で静岡市内でも転入転出が多い地域の一つです。今日もご近所では引越しをするお宅を、たくさん見かけました。
当店をご利用いただいているお客様の中にも、お引越しされる方も何人もいらっしゃいます。昨日もあるお客様からこんな言葉をいただきました。
「今回が最後なんです・・・お世話になりました」。
お世話になったのはこちらの方なのに、こんな言葉をいただくと本当に嬉しいものです。微力ながら少しはお客様の役に立てたのだと実感できるからです。

 そうやって過去にお引越しされたお客様の中には、今も通信販売という形でご利用いただいて方が何人もいらっしゃいます。これもまた本当に嬉しく、このIT時代にあって、どこの店より当店を選んでいただいているというわけですから、これぞ「米屋冥利に尽きる」という気分に他なりません。

 さて、これから安東米店、アンコメとご縁ができるかもしれない皆様に簡単ながらご挨拶をさせていただこうと思います。

 安東米店はこの安東という地に米屋を開業してもうすぐ80年になります。私の父(今も現役、いっしょに働いてます)が生まれる少し前のことです。
創業者は私の祖父で、祖父はまず独立開業するにあたって、その場所をどこにしようかと浅間山(せんげんさん:浅間神社のある山を尾根伝いに登ることができる)に登ったそうで、その頂上から東の方(安東方面)を望み、今あるこの安東二丁目に決めたそうです。
しかしその当時の安東は、まだ田圃だらけで、たぶんこれから新興住宅地になるのかな・・・?という具合だったようです。店は無事開業したそうなのですが、北向きのその店を開けると、視界がとびきり良く、なんと安東小学校の正門(以前は南向き、現在は西向き)はもちろんのこと、臨済寺(徳川家康が幼少時代を過ごした寺として有名な名刹)の山門と一本松(現静岡銀行北安東支店)も見えていたそうなのです。ということは北側には、田圃以外はほとんど何もなかったということのようです。当店の歩みは、安東が今の安東の姿になるのと共に歩んできた80年だったというわけです。

 「美味しいお米を売って80年」なんて歯の浮くようなキャッチコピーを使えば使えなくもないくらい、それなりの歴史があることはあります。しかし、米屋という業態は今や賞味期限切れ?いやもしかすると消費期限切れ?などと言う意見もあるほど、その仕組みは旧態前としたもののように見えます。
しかし、その旧態前のように見えるこの「良くできた仕掛け」を私は15年前に再発見しました。その時から米屋の仕掛けをリライト(書き直す)することが私の仕事の目標となりました。
今生きる人に、「なるほど、これが米屋という仕事なのか・・・」と言ってもらえるために、専門的な技術や知識を研鑽すること、それをできるだけ解りやすく知っていただくための様々な情報発信と店作り。いつしかそんな積み重ねが「田圃からお茶碗まで」というコンセプトを紡ぎだしました。
お米を米粒だけで、見たり聞いたり考えたりせずに、田圃からお茶碗に盛られるまでの流れの中で米粒と関わるのです。
そのコンセプトに基づいて企画されているのが、「アンコメ米作りプロジェクト」であり、「カミアカリドリーム」なのです。

 正直いうと、商売は下手です。下手というより知りません。しかしお米に対しては、たぶんかなり真面目な方(もっと真面目な方も大勢いらっしゃいます!)だと自負しております。そんな不器用な米屋ですが、この安東の地でなんとか今までやってきました。
これからご縁ができ、微力ながら皆様のお役に立てることをスタッフ一同希望しています。ぜひご来店ください。おーっと、宅配販売もしていますのでお電話(TEL.054−245-1331)でも、Eメールでも、どうぞお気軽にアクセスしてください。
これからどうぞよろしくお願い致します。

 

1月21日号 来たれ若人!米屋になろう!アンコメスタッフ募集中。

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アンコメが久々にスタッフを募集します。
店主はこんな人を探しています。

1. 米(稲)に興味がある人
2. 食べることが好きな人
3. 自分で考えて仕事をしたい人
(番外) タバコを吸わない人

 アンコメは社員たったの6名の家族経営の小さな商店です。たくさんのお休みや、ボーナスは期待しないでください。でもその気になると毎日が面白いはずです。なぜばら店主のこの20年間がそうだったからです。
  店主は夢中です。アンコメらしいお米屋さん(田圃からお茶碗までをコーディネートするしごと)を目指すことに。そんな企みに片棒を担いでくれる酔狂な人にスタッフになってもらいたいと思っているのです。僕らといっしょに働きませんか?

  • 仕事の内容は・・・
    店内業務、配達業務、精米業務、商品企画、産地視察などなど・・・要するに、ほとんど全部です。だからお米のこと稲のことが好きな人、興味を惹かれている人なら最適なのです。もちろん男女不問です。どうですか?
  • 得すること・・・?
    あえて言うなら、日々様々産地、品種、仕様のお米の試食ができること。これは米屋ならでは、アンコメならではだと思います。それから稲作のことから炊飯まですべて学べます。そんな米屋そうどこにでもありわけじゃありません!そういうことを活かして数年間頑張れば、お米マイスターや雑穀エキスパートなどの資格も取れるチャンスもあります。

条件など詳細は、適性や希望に応じて異なりますので面談の時にお伝えします。
まずは、メール(ankome@ny.tokai.or.jp)か、お電話(TEL.054−245-1331)で問い合わせてください。(採用担当:長坂)

 

1月7日号 お米マイスター、その先に。

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三ツ星お米マイスターに合格した二人、
長坂(右)と酒井(左)。
スタート地点に立ったところ。

 4年前の2004年、五ツ星お米マイスターに合格した店主に続き、2007年12月アンコメ若手スタッフ2名が三ツ星お米マイスター認定試験に合格しました。
三ツ星お米マイスターは、お米の基礎知識を中心に試験を行い合格した者に与えられるもので、米屋エキスパートへの登竜門と言うべきものです。

 店主もそうでしたが、米屋稼業をしていると知っていてあたりまえのことだけど、「何故そうなのか?その意味するところが解らない・・・」という風に、知っているようで知らないということが案外あるもので、そういったことを整理し理論として学ぶことがとても大切だと思うのです。
言い換えれば、マイスターの試験に合格することが目的でなく、それを取得するための一連の学びが最も重要で、これを入り口にして米に関する様々を学ぶきっかけとしてこのマイスターの試験がある。という風に捉えるべきだと考えるわけです。

 今回、三ツ星お米マイスターに合格したスタッフの一人は、それをきっかけに今、雑穀の学びを始めています。お米同様に人類が食糧としてきた穀物の仲間である様々な穀物について興味が広がったようなのです。 
じつは店主も、お米マイスターをきっかけとして得た情報と、それまでの田圃通いから得た情報とをすり合わせて、「田圃からお茶碗まで」という流れでお米を捉えながら、それに歴史的背景も加味しながら学びをしています。
それが何の役に立つのか?米屋のエキスパートとして必要なスキルなのか?と言われると自分でもよく解らないのですが、私自身が面白くて仕方ないのです。この面白さを、いずれ何かのカタチにしてみたいと思っています。それがどんなカタチなのか、今はまだ判りません。この学びを続けて行くうちに、その輪郭がおぼろげながら見えてくるような気がしているだけです。

 お米マイスターとは米屋稼業の者にとって、そんな学びのきっかけとして、とても大きな意義を持っているということが、少し解りかけてきたところです。

 

11月5日号 もち米道楽。

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 ところで「もち米」って何か知っていますか?小生が勉強しているお米に関する教科書にはこう書いてありますね。
お米デンプンには2種類あって、ひとつは「アミロース」、もうひとつは「アミロペクチン」。ふつう毎日食べている「うるち米」には、この2つのデンプンが含まれていて、その比率はだいたいアミロースが20%:アミロペクチンが80%くらいらしい。何だか「二八」そばみたいですね。では、もち米はどうか言うと、これがアミロペクチン100%なのだそうだ。
アミロースが多いと粘り気が少なくなって、硬い感じのお米で、逆にアミロースの少ないお米は、粘り気が多いという。アミロースのないアミロペクチンだけのお米、「もち米」が餅になるほど粘りが強いのはこんな理由らしい。
ちなみに「夢ごこち」や「ミルキークイーン」は低アミロース米というジャンルのお米で、アミロースが5%〜15%と少なく、うるち米よりもさらにもち米に近いキャラクターというわけだ。

 なんでこんな話題を書いているかというと、不思議なもので秋が深まってきたら急にお餅が食べたくなったからなのだ。単純でしょ。
ところが、よくしたものでそんなタイミングに3ヶ所産地から個性的なもち米が入荷したのでした。それがこの3つです。

 

  • 福島会津熱塩加納こがねもち
    おなじみ福島県会津熱塩加納町菅井さんの「こがねもち」で、もちろん有機JAS 無農薬無化学肥料栽培米。やっぱりもち米は粘り舌触り、そしてコシの強さなら「こがねもち」。しかも有機農法だと玄米餅にしても食べたいですね。貴重です。
  • 宮城岩出山みやこがねもち
    「みやこがねもち」は、もち米の優良品種「こがねもち」を、宮城県で栽培したものを、こう呼んでいます。ここ数年、お正月のお餅は毎年この岩出山の特別栽培米(減農薬)で搗いています。こちらの「こがねもち」も良い出来ですね。
    ※「のし餅」と「草のし餅」1年中ご注文承ります。くわしくは、お問い合わせください。
    ※お正月用の「鏡餅」、「のし餅」もこのもち米を原料にして搗きます。なおご予約は毎年12月から受け付け、
    12月29日18時で締め切ります。お渡し日は12月28,29,30日です。
  • 静岡藤枝滋賀羽二重もち(シガハブタエモチ)
    アンコメ米作りプロジェクトでおなじみ藤枝の松下さんが自家用で栽培しているもち米です。滋賀羽二重もちは、もち米の女王とも呼ばれる品種で、京都の和菓子屋さんをはじめ、一流の職人達の間で珍重されてきたもち米品種です。それを松下さんが栽培すると本場に肉薄する仕上がりになるのです。こりゃ参った・・・。
    ※このもち米でも「のし餅」を承ります。くわしくは、お問い合わせください。

 

 今年はちょっと「もち米道楽」しようと思って3種類も集めてしまいました。そのどれもがなかなかどうして面白いキャラクターのです。皆さんもどうです?「もち米道楽」。

 

9月19日号 秋の講座&勉強会+自転車も?めじろ押し!

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 今年も新米シーズン到来とともに、アンコメ店主がまたしても、色んなところで喋り、飯を炊きまくります!飯炊きのスキルアップやお米や稲のうんちくを聞きたい方、またさらなるアンコメワールドを体感してみたいという酔狂な方まで・・・。そんな物好きな人達のために9月から11月にかけて4つのイベントが用意されています。その中には大真面目な講座や勉強会から、お遊びそのものという、アンコメワールドらしい講座(?)もありますよ。ご興味の方はぜひ参加してください。

  • 9月23日(日) 「星を見に行こう」
    掛川市内の五明の丘(彗星発見場所)へ自転車ツーリング。星のビューポイントで、土鍋でご飯を炊き、星を見ながら夕餉という贅沢なひと時を過ごす、お遊びイベント。
    会場:掛川市内五明の丘 15:00〜20:00 
    お問い合わせ:NPO法人スローライフ掛川連絡事務所(掛川ライフデザインカレッジ2007) TEL.0537-22-0654
  • 10月21日(日)  「安東米店のお米の話しと、ごはんにあうおかず」
    土鍋炊飯とお米のうんちく話し、今年のオススメ新米を食べまくります。もちろんおかずも。
    会場:エネリア静岡ショールームクッキングスタジオ 10:00〜13:00
    お問い合わせ:静岡ガス TEL.054−285−0267
  • 11月4日(日) 「NIPPONの食−土鍋で飯を炊く」
    日本人の食文化の基本「米」。米を研ぎことから始まって、田んぼを見て、ごはんを炊く中で、米の科学、日本の景観、現代の農業や社会のあり方まで考えます。もちろん飯炊きは土鍋炊飯。
    会場:キウイカントリージャパン 9:30〜14:00
    お問い合わせ:NPO法人スローライフ掛川連絡事務所(掛川ライフデザインカレッジ2007) TEL.0537-22-0654
  • 11月10日(土) 「カミアカリドリーム第2回勉強会」
    巨大胚芽米カミアカリのための勉強会。今回は今年栽培された4ヵ所のカミアカリの徹底試食、徹底討論。後半は、大手家電メーカー炊飯器開発の最前線いる研究員の方を招いて、電気炊飯器の話しをたっぷり聞きます。
    会場:ラペック静岡 13:00〜17:00
    お問い合わせ:安東米店 TEL.054-245-1331

 

7月14日号 「アンコメ米(マイ)バッグ」始めました。

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 お米の袋をリユースする袋、「アンコメ米(マイ)バッグ」を作りました!大きさは5キロサイズと10キロサイズの2種類。生地は生成りコットン。巾着タイプの紐で袋の首の部分をキュッと閉めて使います。洗濯もできますから何度でも使えます。穴が空いても繕えばいいだけです。ボディにはアンコメロゴとアンコメくんがプリントされています。(カワイイでしょ)

 今まで主に使用していたポリプロピレンの袋は石油製品です。リユースすることもできますが、ほとんどの場合使い捨て(ワンウェイ)でした。要するにライフサイクルがとても短く、端的に言えばゴミを作っているようなもの・・・という具合です。一方「アンコメ米(マイ)バッグ」の素材は植物であるコットン。袋に加工するまでの製造過程、輸送過程では石油エネルギーに頼りますがコットンは育つ過程では二酸化炭素を吸収します。しかも袋としてのライフサイクルが長い。詳しい試算をしたわけではありませんが、誰の目が見ても、即ゴミの減量化、如いてはアンチ地球温暖化に、少なからず結びつくことは間違いないでしょう。

 この提案は、ご来店で店頭精米(玄米量り売り)のお客様を対象に始めたことで、アンコメが今できる、すぐできる方法として準備しました。じつを言うと当店では15年前にもこれと同じようなことを提案しました。しかしその当時はまだ早すぎたのか、全くというほど反応がなく残念ながら諦めた経緯があります。まあ当時は若気の至りというか、お客様に少々難しいことを要求してしまったのも原因だったと思います。そんな反省を良い経験として再度提案することにしたのです。まあ能書きはともかくも、これぞモダーンなお米の買い方(売り方)だと自負しております。ご興味のある方はぜひご利用ください。

  • アンコメ米(マイ)バッグを使うと・・・お結び一個分のお米を増量します。
    わずかではありますが、ご協力に感謝を込めて、「お結び一個分のお米(50g)」を増量致します。(5キロでも10キロでも一回のご購入につき50g)
  • アンコメ米(マイ)バッグは、多くても少なくても、好きな分、必要な分だけのお米を買うのにピッタリのパッケージです。
    5キロサイズは7キロくらい、10キロサイズなら12キロくらいなら余裕で入ります。もちろん少なくてもかまいません。今までのように袋のサイズに縛られることなく、ご家庭の生活リズムに合ったお米の量をご購入ください。例えば五升(50カップ約7キロ)というように、古来日本のヒューマンスケールに合わせてみるのも面白いと思います。
  • アンコメ米(マイ)バッグは有料です。
    5キロサイズは\300 10キロサイズは\350 製造原価でご提供します。とにかく石油製品の使用量を減らすことが先決です。

 

7月8日号 土鍋炊飯名人を目指して。

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 ちょうど一年前、地元FM局の番組に2ヶ月間出演してお米のあれこれをお話したことがあった。その番組を熱心に聴いていてくれたリスナーの中に、番組で紹介したアンコメ流土鍋炊飯の方法で、「これまで土鍋炊飯がどうも上手くできなかったが、この方法でようやく上手く炊けるようなった・・・」という方からメールをいただいた。今回ご紹介するのはその人、7月3日号 「あのお米が今週食べられる!」でもご紹介した富士市で行われたガス器具祭りの仕掛け人の一人でもある小谷さんのことである。

 プロパンガスの販売店を経営する彼は、炎でしか炊くことができないこの土鍋炊飯にすっかり魅了され、ここ一年アンコメ流土鍋炊飯を土台にして、さらに細かな研究を重ねている。それは、浸水時間や火力の調整を米のキャラクターに応じて細かくコントロールするというものだ。「簡単イージーお気楽」を身上としている小生には、とてもまねのできないコダワリぶりだ。
そんな彼が今回企画したガス器具祭りでの土鍋炊飯ブースのテーマは、「彩・楽・趣・飯」。ガス屋さんのイベントの決まり文句、「だからガスじゃなきゃダメなんです!」というような気負いはなく、「旨い飯を炊く」、「米の個性の伝わる飯を炊く」、ただシンプルにそれだけを考えたら、土鍋であり、炎だったというだけのこと。彼の心の中には、ただ生活を楽しむための飯炊きであり、さらに飯炊きは道楽なのだ。という風なのであろう。

 彼は今月行われるカミアカリドリームの勉強会にも参加をする。小谷流で炊くカミアカリもいづれ実現するかもしれない。いつのまにか土鍋炊飯名人を目指すことになった彼の今後の動向が気になりますね。小生も負けていられません。

 

7月3日号 あのお米が今週食べられる!

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 今週末7月7日(土)と8日(日)に富士市津田の富士酸素工業株式会社の敷地内で開かれる第36回ガス器具祭りのイベント会場で、当店で大好評だったお米、2006お米日本一コンテスト最優秀賞受賞米、「茨城久慈大子町大久保米コシヒカリ」と、独特の風味と食感でご飯マニアを魅了した「松下×安米あさひの夢」の2種類が食べられるんです!

 このイベント、じつは富士市のガス販売店さんの共同で開催するイベントで、以前このコンテンツの「10月10日号 土鍋でご飯を炊く。【保存版】」でもご紹介した富士市の小谷商店さんが企画されているイベントなのです。
そんなわけで、イベントの中の企画、「土鍋ご飯」実演試食コーナーで当店もお米選びで、お手伝いさせていただきました。そこでアンコメ店主が選んだのがこの2種類。じつは当店ではすでに売り切れてしまい、今となっては幻(ちょっと大げさかな?)のお米なのです。

 炊飯方法は当然「土鍋炊飯!」。飯炊きは小谷さん本人が腕を振るいます。小谷さんはここ一年、アンコメ流土鍋炊飯を実践し、そしてそのさらに上を行くような小谷流を確立しつつあるほど、土鍋炊飯に魅了されています。
そんな彼の技のすべてを、今回のイベントで披露するというのです。しかもお米は、文句の付けようのない個性的なお米、期待大です。
富士在住の飯道楽の方はぜひお越しください!このご飯は必食ですよ! 8日の日曜日には小生も覗きに行こうと思っています。今から楽しみ楽しみ。

第36回ガス器具祭り

  • 開催日時 7月7日(土) 9:00〜17:00/8日(日) 9:00〜16:30
  • 開催会場 富士酸素工業株式会社 富士市津田228-1
  • お問い合わせ 0545-52-5060(富士酸素工業) 0545-52-0528(小谷商店)
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4月22日号 「いない安心」と「いる安心」

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ノシメマダラメイガの成虫。

 4月に入ってからなかなか気温が上がらず、どうかすると3月よりも寒い日があったりと、天候の不安定な日が多いように感じられます。しかし街角の木々や山の緑は明らかに初夏の始まりを感じさせてくれています。
小生にとってそんな季節の変化をもっとも具体的に感じるのは、当店の米の倉庫(低温貯蔵庫)の空調装置が頻繁に作動し始めたと感じた時です。

 低温貯蔵庫は室温13度、湿度70%に設定されていますから、冬の間は空調装置が作動しないかわりに、加湿装置が頻繁に作動しています。その頃にカラカラに乾いた外部から倉庫に入ると、呼吸器系がスーっとして気持ち良いほどに、たっぷりとした湿度があるのです。
そして冬が過ぎ桜の散る頃になると、加湿装置よりも空調装置の方が盛んに作動し始めるのです。一雨ごとに湿度が上がり、同時に少しずつ気温が上がっている証拠がこれで判るのです。
ところがこんな季節がやって来ると同時に、奴らも活動を始めるのです。それは毎年米屋を悩ませる憎き「虫」たちです。

 とくに次の3種はその代表格と云える虫たちです。ノシメマダラメイガ、コクゾウムシ、コナナガシンクイムシ。最近は地球温暖化のせいなのか、春先の3月にノシメマダラメイガの幼虫が糠を集める装置の近くを闊歩しているのを見つけ、いくらなんでも早過ぎるとビックリしたところです。
じつは、こんな悠長なことを言っている場合ではなく、じっさいには倉庫や精米工場をこまめに掃除して虫の発生を抑えるように努めるわけなのですが・・・。
でも、いつも思うことなのですが・・・(誤解を恐れずあえて言いますが)・・・たぶん当店にいる虫の個体数は他より少し多いと思うのです。
その訳は簡単です。倉庫に入っている原料米のほとんどは、有機JAS認定米(無農薬)か特別栽培米(減農薬)だからです。この手のお米を扱う以上、当然倉庫工場内では一切の殺虫剤は使用しません!使用できません!使えるのは掃除機と自作簡易フェロモントラップのみだからです。
掃除機は業務用の吸引力が強力なタイプ。細かい箇所に溜まった米粒や糠を吸い取ります。自作簡易フェロモントラップはバケツに水+エンジンオイルの廃油+バナナの皮です。これを工場内の隅に数個置いておくとアラ不思議!虫が集まって来てオイルの海に落ちているのです。オイルの海に落ちた虫が分解すると、その臭いに誘われてまたもや虫が集まるという仕掛けなのです。面白いでしょ。

 まあこんな風ですから、正直なところ虫軍団とは、「いたちごっこ」というのが本当のところなのです。でも、じつはそれが一番健全な関係なのではないかとも思っているのです。確かに目に見える虫は気持ち良くはありません。しかし完全にいなくなってしまって本当に良いものなのか?
よく「害虫」と「益虫」という言葉があります。これよく考えてみると、人間の都合でそう言っているだけなのですよね。「雑草」と「野草」だって似た言葉です。人間に不都合な草を「雑草」呼ばわりするのです。これを考える時、人間とはなんとエゴイスティックな動物なのかと誰しもが思うことでしょう。そんな人間たちのことを、虫たちはどんな風に呼んでいるのでしょうか?とっても興味が湧いてきます。まあ糠箱を闊歩していたノシメマダラメイガの幼虫くんなどは、捕まる前まではきっと「益獣」とでも呼んでくれているのかもしれませんね。

 さて、ここまで読んでくれた皆さんに、最後に大胆な質問をしてみようと思います。
虫の「いない安心」と「いる安心」
あなたはどっちが安心ですか?

 

3月5日号 今年もやります!掛川ライフスタイルデザインカレッジ。

 

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 昨年9月アンコメ店主が講座を担当させていただいたNPOスローライフ掛川が主催する「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」が2007年、平成19年度もいよいよ始まります。

知識を知恵に、そして行動に。
自分の生活や地域をクリアに見直したい人に。
地域の楽しい生活・面白い生活・粋な生活をテーマとして、
「まちの新しい使い方」
「足るを知る心」
「美しい毎日の創造」
を探求し、実践する生活提案カレッジです。

 これが「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」の掲げるテーマでありコンセプトです。「無いものねだり」のライフスタイルから、足元の「有りもの探し」のライフスタイルはまさにアンコメの商いそのものでもあります。そんなことから当店も微力ではありますがご協力させていただいているのです。

 ところで、だいぶん先のことではありますが、このカレッジで昨年9月担当させていただいた講座、「うまさ120%のご飯を食べる〜田んぼウォッチング&ごはん炊き」が今年もリニューアルして11月4日(日)に行うことが決まりました。
今年は「Nippon学」というシリーズ講座の第1回「Nipponの食」――土なべで飯を炊く というタイトルで、日本人の食文化の基本「米」。米を研ぐことから始まって、田んぼを見て、ごはんを炊く中で、米の科学、日本の景観、現代の農業や社会のあり方まで考えちゃうという壮大な(!)内容です。まあ要するに土鍋で飯を炊くことで、じつはお米の色んなことが透けて見えてくるという趣向なのであります。
このシリーズ講座「Nippon学」は、日本人コーディネーター、アメリカ人インタプリターとともに、進めていくインターナショナルな側面も併せ持っています。海外からの参加者も募り、あらためて和の心をひもとくという面白い講座なのであります。

 この他、多彩で著名な講師陣の講座満載です、ご興味の方は掛川ライフスタイルデザインカレッジ2007のウェブサイトをご覧ください。

2007年01月29日 [ 3419hit ]
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