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カミアカリドリーム勉強会19レポート

 

11月6日(日)一年ぶりの勉強会開催しました。秋は恒例の新米カミアカリ食べ比べ。28年産ではこの3産地、静岡藤枝市の松下さん、福島会津喜多方市の菅井さん、茨城久慈郡大子町の大久保さん、(山形遊佐齊藤さんは28年は休止29年産から再開予定)で栽培されたカミアカリを試食しました。28年産は3産地とも、栽培序盤の好天と9月以降の日照不足の影響を受けました。その影響が品質や食味にも少なからず反映した一方で、それぞれが持つ変わらぬものの確認もできました。食べ比べをした参加者からは、それらを巧みな言葉で表現していただきました。

松 甘い、プチプチ感、
菅 しょっぱい感?
大 さっぱり系、トウモロコシ、最後に甘い、冷めて変化する

松 甘み強いな~
菅 サラッと感、粒感
大 黒い、生命力、種を食べる感じ?

松 フロンティア(開拓者)
菅 クラフトマン(職人気質)
大 チャレンジャー(挑戦者)

松 夜にドカッと食べたい
菅 寝起きにあっさり食べたい
大 いつでもどこでも優等生

松 デンプンの味、風味抜群
菅 香りが化学的な感じ?
大 10年前の「あの」松下カミアカリを思い出す、バランス良い

境界線がなく広がったイメージ・・・登呂復元住居?
菅 カチットしたイメージ・・・山城
大 緻密で荘厳なイメージ・・・宮殿

松 香り、最後に草っぽい印象
菅 粒がしっかりしている、味は中立的
大 味はまったり、ナッツ的

その他、こんな言葉も出ました。
・3種とも、かつてほどの差がなくなった・・・成熟したのかな?これを洗練というのか?
・かつての松下さんのはツンツンビンビンしていたが今は大人しい
・大久保さんのは黒い部分があってカワイイ(穂発芽粒の見た目の印象)

後半は講座、テーマは「だしの基本・味わいの違いを学ぶ」。私たちが日常的に感じているこれらを形づくっていることについて、論理的に研究し、商品開発に活かしている静岡県清水区蒲原の桜えびと削り節の専門店、株式会社カネジョウの四代目望月英幸氏に、味わいを実際に体感しながら解説していただきました。

まずは「だしの定義」から・・・そもそも「だし」とは何か?

・うま味成分を多く含む食品を水に漬ける。または煮出して成分を溶出させた煮汁。

では「うま味」とは何か?

・うま味とは五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)のひとつ。

五味とは他の味を混ぜても作るこのできない独立した味のことで、
ゆえに「うま味」たっぷりの「だし」が料理にとって、とても重要というわけだ。
(近年では、この五味に加え油味やカルシウム味や、コク味なども新たに加えることも議論されているという)
そしてさらに重要なのは、うま味には、主に3つの成分が存在していること。

・昆布やトマトなどにあるグルタミン酸、
・肉や魚になどにあるイノシン酸
・キノコ類に多くあるグアルニ酸

この3つの成分を合わせると掛け算的に強くなり、うま味が7~8倍になる。また「だし+だし」ではなく、「食材+だし」でも相乗効果が得られる。それだけでなく、適度な塩分(調味料)がうま味をさらに増強する。

・だし+素材+調味料でうま味は一層強くなる!

この「うま味が一層強くなる感」を用意された3種の削り節(かつお細削り、いわし削り、まぐろ細削り)を使い、炊飯器で炊いておいたカミアカリで「ねこまんま」で体感することになった。

①まずはプレーンな素材だけを味わう(カミアカリとそれぞれの削り節)
②カミアカリ+それぞれの削り節=ねこまんまⅠ
③ねこまんまⅠ+お醤油(調味料)=ねこまんまⅡ
④ねこまんまⅡ+ごま油(油味)=ねこまんまⅢ

3種の削り節の中でもっとも「うま味」増強感を感じたのが「いわし削り」だった。圧巻だったのは、カミアカリ+いわし削り+醤油+ごま油。足していく度に増強されていく「うま味」は、ある意味、麻薬的な感じさえする。それを物語るように、前半の食べ比べでは残ったご飯が、後半ではあっという間に平らげしまった。さすがに、ごま油を加えるとカミアカリの風味はマスキングされてしまう。しかし土台としての食材(カミアカリご飯)がしっかりあってこそのこの増強感であったと実感できた。

最後に望月さんから提案もいただいた。一汁三菜という日本食の美味しさの基本形の中に、なぜ一膳のご飯が記されてないのか?それは、あってあたりまえだからこそ、記されてないと考えるべきではないか?日本食における「うま味増強感」=「美味しさの実感」だとすれば、一膳のご飯あっての一汁三菜であるべき。その一膳の素材である「お米」の重要性を、さらなる探究心と責任を持って取り組んでほしいとエールをいただき閉会となった。

※このレポートは加筆修正することがあります。

2016年11月08日 [ 803hit ]
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